簡易土壌診断法の裏側を読む! 栽培利益はどこから生まれてくるのか!

簡易土壌診断法の裏側を読む! 栽培利益はどこから生まれてくるのか!

楽して儲かる農業みーつけた
 今年は雨が多く、気温も高い日が続いた。病気が出たり、根が傷んだりして思うような収穫ができなかった生産者は多くいたはずである。高温だけでも障害が出るのに、そこに大雨が続いたらお手上げである。特にチッソ過多の土壌は損失が大きかったのではないだろうか。

 最近、流行している土壌診断法というのがある。土壌は性質が複雑だから、どうしても難しく専門的になりがちである。そこでP.HとE.Cだけを計測するという簡易診断法が喜ばれているのである。分かりやすく、手間もかからず、費用も安い。これは便利だとなるわけである。確かにわけの分からない数字がたくさん並んでいるよりはいい。
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 しかも、現場の栽培にすぐに活用できる。これだけ土壌の性質が単純化されても、この診断を有効活用するには、さらに工夫が必要とされるのである。簡易診断法というのは土を1に対して氷を5混ぜて、よくかき混ぜる。それを診断できる装置に入れると2分~3分でP.H、E.Cが出てくるというものである。装置といっても、4万円~5万円ぐらいの簡単なものである。そこでP.HとE.Cは確かに出てくる。問題はそこからである。思ったよりP.Hが低く出たとしよう。5.1しかなかったとしよう。これは低いと思って石灰系を投入する。しかしP.Hは上がらない。どうしてなのか。石灰を入れた、もしくはカニガラを入れた、カキガラを入れた。でもP.Hは上がらない。
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 そこでE.Cの数字を見る。E.Cは適正値だ。多くも少なくもない。この場合は何が問題でどうすればいいのだろうか。なぜP.Hの高い物を入れてもP.Hは上がらないのか。その答えはE.C値の裏側にある。E.C値というのは肥料として使える成分が土の中にはこれだけありますよというものである。ところがE.Cには出てこないチッソ成分というのがある。硝酸態になったチッソ成分である。硝酸態になってもチッソはチッソである。これがどれくらいあるかはさらに詳細な分析をしないと出てこない。簡易では出てくるはずもない。そこでE.Cが下がってくると、さらにチッソを入れる。しかも植物が必要としている以上の量は必ず入れる。少なめに入れる方は少ない。植物が吸収できない分は土に残る。そして硝酸態へと変化していく。解決法は一つしかない。水をたくさん与えてチッソを洗い流してしまうことである。
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 露地栽培なら自然がやってくれる。しかし施設ではそうはいかない。いつまでもP.Hは低いままになる。硝酸態チッソは肥料として十分使えるのでチッソ投入をできるだけ少なくするという方法しかなのである。このように単純にP.HとE.Cだけを動かそうとすると土壌のバランスは狂ってくる。植物の生理も変化してくる。典型的に外見でも分かるのが葉の色である。濃くなる。光合成ができなくなる。虫がつきやすくなる。病気になりやすい葉になる。対策をするだけで体力を使い切ってしまう。樹勢や収穫どころの話ではなくなる。最低限何とかしなくてはになる。これが6月~7月に発生して、夏作が早く終わる。そして秋作が始まる。土壌バランスの狂ったところに、また作付けをするわけである。チッソ過多にさらにチッソを投入するわけである。
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 その結果がどうなるかはご想像にお任せしたい。このやり方を繰り返すとどうなるだろうか。植物も人間と同じである。朝の明け方に始まって陽が昇り、気温が上昇し昼になり、陽が西に傾いて陽が沈み、夕方から夜になり気温が下がり、深夜になって明け方になる。これを繰り返しているだけである。その時々でやることが違ってくる。一日のリズム通りに呼吸が出来ていればいい作物は出来る。それが出来なければ、いい作物が出来ることはない。もっと分かりやすく言うと、鉢植えの植物があったとする。日中、高温で鉢が温められる。鉢は石でもプラスチックでもいい。一度温められた器の温度はなかなか下がらない。温度が高ければ呼吸量は多くなる。朝も夜も呼吸量は多いということになる。これでは疲れ切ってしまう。

 植物にしてみたらパニックだろう。こんな環境で元気に育てと言っても無理がある。P.HとE.Cのバランスをベストの状態にするにはどうすればいいのだろうか。微生物の力を借りることである。人間の力でどうこうすると必ずバランスを崩してしまう。そういう結果はどこでも見られるし、証明できる。間違いを繰り返しても意味のないことだろうと思う。

 乳酸菌もみがらぼかしで土作りをすれば、このような厄介なことにはならないのである。P.HとE.Cもバランスが保てる。状態の良い土壌に秋作もやれば、さらに品質も収量もよくなる。頭を悩ますこともない。硝酸態が過剰に増えることもないのである。

 これは特に有機肥料を使っている方に声を大にして言いたいのである。使うほどに硝酸態として、チッソが多く土壌に残ってしまうからである。農業は生物づくりだから、こういうことが収入に直結する。利益どころではない。損するために仕事をしているようなものである。利益が得たければ玄米アミノ酸微生物農法を実践するしかないのである。

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