土壌水分移動の基本法則って何…?有機肥料とマルチの欠点がマル見え!

土壌水分移動の基本法則って何…?有機肥料とマルチの欠点がマル見え!

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 土の中のことは見えない。でも土の中のことは栽培にとって最重要である。土の中には根を張る。根は体を支える。根が張れる状態にあるかどうかをどうやって確認するのか。これは大切な技術である。この技術をどうやって自分の身につけるのか。それはイメージ力と土壌水分移動の基本法則である。まず土壌水分移動の基本法則を知らなくてはいけない。これが分からないとイメージができない。農業の難しさは見えない所で生命活動が行われて、いろいろな現象が出てくることである。原因が理解できなくては対策の立てようがない。だから多くは何だか分からないで終わってしまうのである。原因不明にしてしまうのが一番分かりやすいのである。
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 原因究明なんて、面倒くさい。そうすると、自然科学は成立しないことになる。必ず原因はある。それをイメージできるかどうかが問題なのである。土の中の「水分」という時は土に含まれる水分は除外する。土と土の間にある水分だけを水分というのである。その意味は根が吸収しやすい水分という意味である。土と土の間が狭いとどうなるだろうか。水分は土に強く引きつけられる。土の粒子が粗いと引きつける力は弱くなる。ロータリー耕などで過細土にした時の土の水分は強く土に引きつけられる。空間はすぐに水分で埋められて酸欠になりやすい。ソイラーなどで粗く起こすと引きつける力が弱く、酸欠になりにくい。水分はそのまま土にとどまることはない。少しずつ乾燥していく。小さいすき間は乾燥しにくい。大きいすき間は乾燥しやすい。
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 小さいすき間は土によって強く引きつけられているので乾燥しにくいわけである。そうすると空気が入りにくくなる。植物は呼吸をする。CO2を排出する。CO2は植物の老廃物である。これがあると呼吸がしにくくなる。代謝が悪くなる。老廃物が処理できなくなるのである。粗いすき間の方は乾燥しやすい。そこに新鮮な空気が入ってくる。老廃物は新鮮な空気で処理される。根は呼吸をしやすくなる。根を張ることができる状態になる。

 雨が降った、または水分を与えた。その後がどうなっているのか。ここが重要なのである。植物の根は必要な水分を吸収した後に楽に呼吸が出来ているかどうかなのである。土がフワフワして、団粒構造になっていることが重要なのもこれが理由である。
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 土の中の水分がどれくらいに大きな要素なのか。二つの事象で説明しよう。一つは有機肥料。一つはマルチである。有機肥料を土に投入すると分解を始める。これを還元作用という。酸素を使う。CO2を出す。アンモニアガスも出る、酸化チッソガスも出る。換気が出来なくなる。老廃物は全て酸素を使うので酸欠になる。少量の有機肥料なら、まだ害は少ない。多量の有機肥料になると、もうアウトである。土の中はゴミの山になる。老廃物でいっぱいになってしまうのである。土の表面のCO2は300PPMだけれども、土の中になると10倍の3000PPMになる。さらに悪条件が重なると、どれくらいのCO2の量になるだろうか。有機肥料で失敗するのはこの法則を知らないからである。根の呼吸量は当然に落ちる。老廃物が充満している中では根は張れない。もちろん病害も多発する。

 病害が出てくる条件がすべて揃っているのである。排水も悪い、換気も出来ない、この状態では植物は育たない。だから有機物は完全に分解させてから投入しないと大問題を起こすのである。
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 次にマルチである。マルチはどこでも見かける。これも土壌水分から見ると大問題なのである。土に水分を与える。次に晴れて温度が上昇するとしよう。すると水分はどうなるか。下から上に移動する。フィルムのすぐ下の温度が急激に上昇する。水蒸気の発生と同じ原理になる。下から上に吸い上げられた水分はフィルムの下で結露する。腐る。水分が腐る。しかも吸い上げられるのは水分だけではない。水分に含まれるチッソやカリウムまで吸い上げられる。肥料濃度が高くなる。過剰害が出る。それもフィルム周辺で発生する。

 フィルムの周辺で水分が必要なのだろうか。フィルムの周辺に水分と養分が集まるということは、根は下に張らず、上に向かってしまうということである。肥料を大量に入れるほどに、このような現象は強く発生する。地温を上げると言っても、地温を上げたいのは吸収根のところである。フィルムの周辺ではない。この間違いに気がつかない人はどれだけ多いことだろうか。

 では、水はどうやって与えればいいのか。少量多数回の、灌水に勝るものはない。植物の根が吸収できる量だけ与える。そうすると根の周辺は常に酸素が豊富にあることになる。呼吸もしやすく、老廃物もたまらず、根はスクスクと成長できるというわけである。と言っても、見えないからイメージでやるしかない。水分移動の基本法則を知らなければ、イメージのやりようもない。言われてみれば、その通りだけれども、学習しなければ気がつかないのである。水分移動の基本法則は病害予防にも大変に重要なのである。

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