シリーズ土の性質6 最悪の土壌を最良の農地に生まれ変わらせる方法!

シリーズ土の性質6 最悪の土壌を最良の農地に生まれ変わらせる方法!

 農地は作りやすい農地だけではない。日本の農地は作りにくい所が多い。その作りにくい農地を工夫して作物を作ってきたのが先人である。その先人の知恵は活かされているのかというと、そうではない。忘れ去られているに等しい。原理・原則やパターンが把握できていなかったからである。経験的に知っていただけなのである。

 現在の日本の農業は作りやすい場所だけで生産している。作りにくい所は土地の価格にしても二束三文である。買手すらつかない。貸してくれと言えば無料で貸してくれる。地代がとても安いのである。「でも作っても何も採れなきゃ~意味ないべー」そこなのである。悪いと言われている農地は本当に悪いのだろうか。
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 実は違うのである。利用の方法によっては、優良な農地に変えることができる。今回は最悪の土壌というものを取り上げてみたいと思う。例えば石灰岩が風化して出来た土である。作土層は浅く硬い。排水も悪い。しかも土の粒子が細かい。面積も小さい。これは鍾乳洞がある辺りを考えてもらえばイメージできると思う。このような場所で農地にできる場所というのは大抵凹地にある。水がたまりやすい場所である。この土壌をどのように扱うのかである。第一の原則は水分がある間は耕してはいけないということである。必ず乾いてから耕す。水分がある間に土を耕すと土をこねることになり団子状になってしまう。そして水分が抜けると団子状のまま固まる。
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 乾いてから耕せば、そのようなことにはならない。ここだけがポイントなのである。「え!それだけなの…」と思うかもしれない。これが、どれだけ大きな違いになるのか。まったく理解できない生産者が大半なのである。ここで作ったゴボウは1㎏700円で販売されている。しかも地元の方が買っていく。どれだけおいしいものか理解できると思う。
 北海道や関東平野に多いのだが、黒ぼく低湿地土というのがある。湿性火山灰土ともいう。凹地にできた火山灰土のことである。凹地だから水がたまる。とても扱いにくい土壌である。しかし水が貯まる所だから、栄養分は高いのである。これをどうやって利用するのか。第一の原則、水分がある間は耕作しない、第二の原則、暗渠排水を入れる、第三の原則、明渠排水で水も逃がしてやる。
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 このようにすれば実にいい野菜が収穫できる。最悪の土壌が最良の農地に生まれ変わることができるのである。しかも作りやすい。農地というのは、どんな場合でも成り立ちがある。しかも平らではない。デコボコしている。デコボコしているというのは小さな畑にデコボコがあるという意味ではない。地形を大きな面積で見た時に波を打っているのである。波だから、頂点があれば底辺がある。頂点で耕す時は水分の供給が大変であり、底辺で耕す時は水が多すぎる。これは地形からして当然なのである。どちらにも問題があるということなのである。その問題をどう解決していくのか。そこが技術なのである。頂点の方は作土層が浅い。根域も制限される。それを逆に利用すれば糖度の高い農産物が採れる。これは点滴チューブにヒントがある。イスラエルの砂漠でどうやって作物を栽培したのか。

 少量の水を与えるだけの方が作物は元気に育つという原則に気がついたからである。山の頂点だからと悲観することはないのである。ところが知恵のない生産者は平地と同じくらい大量に水を与えないと育たないと思ってしまう。どこが技術なのかということである。トラクターを運転する技術も技術である。しかしトラクターが運転できたら、いいものが収穫できるだろうか。関係がまったくない。作りにくい土壌、問題がある土壌は少しの工夫さえあれば優良農地に変えることができるのである。
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 最後に北海道を取り上げてみよう。北海道は海が隆起して出来た土壌である。隆起する時にデコボコに隆起する。沼や湖がたくさん出来た。そこも長い間に水が枯れて大地になった。
 海が隆起して出来た土壌は灰色大地土、グライ大地土と呼ばれている。作土層がとても浅い。7㎝~10㎝。その下はガチガチの粘土。火山が噴火して火山灰土が降り積もっても、状況は大きく変化しない。土地は広いけれども農地には適さない。そのように思われている。北海道は土地が広いものだから大型機械を投入して大規模生産しか行なわれていない。農地になりそうな所しか使われていないということである。例えば帯広の十勝平野。

 本州にもこういう場所はたくさんある。作物を作っても採算が取れずに放置されている所も多い。作土層が浅いということは欠点なのだろうか。この欠点をどうすれば長所に変えることができるのか。長所に変えられたらどんな利点が生まれてくるのか。
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 これは農業を事業として考えた時にとても重要なことではないだろうか。第一の原則は水分がある時に耕してはいけないということである。これは厳守なのだ。少ない土が団子になったら使いものにならない。必ず乾いている時に耕す。この原則に当てはまる土には水分を多く与えない。これも当然である。すぐに酸欠になる。排水対策は万全にやる。北海道で牧場をしているような所でも十分にいい作物は作れるのである。
 また、日本で大規模農業は日本の農地に合っていないことも理解してもらえたらと思う。

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