肥え土ってどんな土…?土づくりには根本的な間違いがある!

肥え土ってどんな土…?土づくりには根本的な間違いがある!

 「肥沃な土にしたい」と誰もが願っていることだろう。肥沃な土とはどんな土なのだろうか。そこがはっきりしないのである。大昔からの農業のテーマなのである。
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 土がフワフワ・ホクホクしていたら、肥沃な土といえるのか、それも基準の一つではある。それなら火山灰土は何もしなくてもフワフワ・ホクホクしている。これは肥沃なのか。誰もが違うというだろう。そのままでは作物が育たないからである。富士山でも五合目より上には植物がほとんどない。軽い土なら肥沃な土と言えるのか。砂土は軽い。しかし肥沃とは言わない。

 それなら有機物を大量に入れた土はどうか。堆肥を毎年、大量に入れる土は黒くなる。これは肥沃な土と言えるのか。「そうだ!」という人は少ないだろう。有機物と言えば、堆肥である。大量に入れる方は少なくなったけれども、まったく使わないという方も少ない。堆肥の害を経験的に知っているからである。

 化学肥料では肥沃な土にはならない。これらに異論のある人はいないだろう。化学肥料は無機物であり、有機物ではないからである。肥沃になる素がない。肥沃にするには有機物の投入しかないのである。しかし、この有機物を投入して肥沃にするには大変な問題がある。それは何なのか。分解しやすい有機物はC/N比が低い。C/N比とは炭素とチッソの割合である。炭素が低く、チッソが多ければ分解しやすい。そうすると畑に残らない。全部燃えて消えてしまう。消費されるのである。
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 一時は肥沃な土になるが長続きしないということになる。それならC/N比の高いものはどうだろうか。バーク堆肥とか、生の稲わら、生もみがらなどである。確かに有機物は豊かになる。未熟な家畜糞堆肥も、この中に入る。生の有機物だから確かに有機物は多くなる。炭素の割合が多いわけだから分解していく。分解していく時に大量にチッソを使う。チッソは極端に一時的に少なくなる。それだけではなく、有害物質が出てくる。バーク堆肥の多くは針葉樹から取ったものである。針葉樹にはホルムアルデヒドと呼ばれる毒を含んでいる。有機物が大量に分解されると、大きな問題が出てくる。①濃度障害②土壌バランスが崩れる③カビが出てくる。土が肥沃になるどころではなくなる。

 余談であるが、堆肥について家畜糞がある。牛糞・豚糞・鶏糞と主なるものは三つある。それの違いを知らない方は大半である。タンパク質の量がまるで違うのである。肉牛と乳用牛でも違う。タンパク質の多い順に並べると、①鶏糞②豚糞③肉牛糞④乳用牛糞の順になる。タンパク質が多いほど、有機物はたくさんあることになる。栄養が高いということである。言葉を換えると扱いが難しいということになる。使用料がまったく違ってくる。①鶏糞10アール200㎏②豚糞10アール500㎏③肉用牛糞10アールに1t④乳用牛糞10アールに2t。これだけ違うのである。しかもカリウムに注意である。カリウムは尿に多く含まれる。腎臓でろ過されて不要なカリウムが尿として排泄されるからである。特に牛には多い。これがバランスを崩す原因なのである。
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 今までのことをもう一度振り返ってみよう。肥沃な土にしたい。そのためには有機物だと長いこと考えてきた。ところが、その有機物には大問題があったのである。現在でも大問題なのだと気づいてすらいない生産者も実に多いのである。昔からの習慣でやっている方も多いからである。これはどうすればいいのか。この問題を解決できるのは「微生物」しかないのである。本来、肥沃というのは「有機物が多いか少ないか」ではないのである。微生物が多いか、少ないかというのが肥沃の基準になるのである。有機物を多く使うのも、微生物を増やすためなのである。そこがはっきりしていない一番の大きな理由なのである。有機物は頭にあっても、微生物は頭にないのである。結論的に微生物となぜ言えるのだろうか。土は石や岩が風化して出来たものである。石や岩は無機物であるが、多くの栄養を含んでいる。

 この栄養物を取り出すには分解しないといけない。それができるのは唯一「微生物」しかいないのである。栄養を分解して取り出すと言っても、ほんの少量で間に合うのである。野山にある樹木がそれを証明している。

 有機物を土に与えて肥沃にするのではなく、微生物を投入して土を肥沃にするのである。そうすると、フワフワ・ホクホクの軽くて肥沃な土ができる。問題は何も発生しないことになる。そのために何をするのか。①乳酸菌もみがらぼかし②緑肥である。

 これにも深い理由がある。紙面が少ないので簡単に伝える。ぼかしにすると、有機質は消費されるが微生物は残る。それが土を食べてくれる。分解して栄養を作ってくれる。緑肥は新鮮な葉緑素で微生物が元気になる。

 有機質に注目するか、微生物に注目するかで結果は大違いになるのである。肥沃な土にするにはどうすればいいのか。ここはとても重要な栽培の基本になるのである。

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