栽培のすべては「培土」に始まる!生産者が大切な培土にこだわらないのはなぜ…?

栽培のすべては「培土」に始まる!生産者が大切な培土にこだわらないのはなぜ…?

楽して儲かる農業みーつけた
 栽培は種を育てるところから始まる。どうやって種を育てるのか。培土を使う。栽培の始まりが培土なのである。生産者でここに注目をしている方は極端に少ないと思う。培土は売られているものを買うからである。培土に関心を持つことは少ないのである。でも、よく考えてほしい。人間で言えば、子どもが育つ母体である。子どもは母体の影響を大きく受ける。弱い母体からは弱い子どもが生まれやすい。植物だって同じことである。良い培土なのか、そうでないのかは大きな影響がある。もっと言えば人まかせにしてはいけないのである。他人に子どもを育ててもらうようなことになってしまうのである。ここだけは生産者が持っている、あらゆる能力を発揮しなくてはいけないのである。
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 培土はどうやって作られるのか。(1)主に山土が使われる。しかも一種類ではなく数種類使われる(2)熱風で乾燥される。殺菌される(3)肥料分が添加され、PH調整される(この場合は主に化成肥料)(4)土の塊を粉砕して養分を均等にする(5)水を霧状に吹き付けながら造粒する(6)熱風処理して水分量を一定にする(7)粒度を一定にする(8)製品として出荷される。これが一般的な培土の製造工程である。それぞれの工程ごとに何のために、その工程があるのかが理解できるだろうか。なぜ山土なのか、なぜ殺菌するのか、なぜ乾燥させるのか。(3)の肥料成分は入れる場合と入れない場合がある。

 培土の目的は種子が新芽を出しやすいようにすることが第一の目的である。新芽を出しやすくするにはどうすればいいのか。すべてそこから始まっている。

 これをまとめると、山土で汚染されていない、水分が一定している、土の粒度も一定している、こういうことになる。特に保水性は重要である。一般的にはこれを培土の原材料にして、育苗土として仕上げをしていく。培土と育苗土とは違うということである。育苗土に使われる材料としては(1)ピートモス(2)バーク堆肥(3)バーミキュライト(4)ゼオライト(5)腐葉土などが使われる。育苗土の袋には使用されている商品名が入っているはずである。それぞれに使う意味がある。これは培土の工程の意味よりもさらに重要である。しかも育苗土を製造する会社によって、それぞれの考え方がある。ノウハウがある。どこの会社も同じではないのである。
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 何が言いたいのか。基本となる培土はどこから仕入れをしているのか。その培土を使って、どうやって育苗土に仕上げをしているのか。ほとんどのことが分からないということである。得体が知れないとはこのことである。それを使って種子を育てることになるのである。これは農業だけである。食品でも、機械の生産でも、原材料の組成は詳しくチェックする。組成の分からないものを使うことはない。農業はまったく、このことに関心がない。食品に原料として提供する時は、どれだけ厳しいチェックを受けるのか。信じられないぐらいである。農業だけは適当なのである。なぜ食品製造は厳しいのか。製品になった時に、もし問題が出たら、あらゆることに対処をしなくてはならない。また良い製品を作ろうと思ったら、良い材料を使わないと差別化すらできない。

 農業生産で、培土や育苗土が作物に与える影響の大きさを考えた場合、食品の材料の比ではない。ウェイトがまったく違う。作物の体力や強さ、性質が培土と育苗土によって決定されると言っても過言ではないのである。これだけ重要なのに、培土と育苗土に詳しい生産者はまずいない。多くは定植した後の話である。

 本畑は自分で耕して、肥料も自分で入れているから、どんな状態なのかは予測がつくと思う。その本畑に得体の知れない第三者の作った培土と育苗土で作った苗を植えるわけである。どうなるだろうか。幸福な家庭に、いきなり第三者が飛び込んできて居座るようなものである。どう考えてみても、相性がいいとは思えないのである。

 植物の世界にだって生き物だから相性はある。互いに仲良くなれるまでには時間がかかるということなのである。しかもである。培土の原土がどこ産なのか、育苗土にする材料はどこのものか、それすら分からないわけである。ここで大きなロスをしていることを理解してほしいのである。
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 培土と育苗土に関する決定的な欠陥というのがある。「微生物性」である。これは、まったく無視されている。「だって育苗土には腐葉土やバーク堆肥を使うでしょう。それは微生物性ではないの…」はっきり言って、バーク堆肥は論外である。危険すぎる。どれくらい分解されているのか、まったく分からない。腐葉土にしても同じである。どこの腐葉土なのか、何の腐葉土なのか、表土から何cmの深さにあったものなのか、まったく分からない。微生物性の検証のしようもないのである。

 農業はそもそもの出発点に大きな問題があると言えるのである。この問題を解決するには自分で作ってみるしかない。「失敗したらどうしよう…」いきなり本番ではなく、まず練習をしてみるのである。自分で培土から育苗土を作り、種子をまいて育苗までやってみる。これを少量で練習を繰り返すのである。これには深い意味がある。それは次回にお伝えをしたいと思う。もし、自分で培土から作ってうまくいったとしたら、それは信じられないような奇跡が起こるかもしれないのである。

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