シリーズ「農業の大切な基本③」冬場の「水分過多」と「高濃度養液」は 土を冷やし百害あって一利なし!

シリーズ「農業の大切な基本③」冬場の「水分過多」と「高濃度養液」は 土を冷やし百害あって一利なし!

楽して儲かる農業みーつけた
 これから冬に向かう。多くは施設栽培になる。暖房も焚く。日照も短くなる。害虫や病気は少なくなるが、冬場の栽培の難しさというのがある。その一番目が乾燥である。冬は放射冷却という気候になる。晴れるほどに気温は下がるのである。暖気は上昇する。冷気は下降する。上昇する暖気で水分も奪われる。そこで水を与える。もちろん土壌灌水である。適量ならともかく、とにかく多く与える。また指導もそのようになされることが多い。これは大間違いである。土壌に水分を多く与えたらどうなるか。夜になって外気温が下がれば冷される。施設全体が冷えることになる。下がった温度を上げるために暖房を焚くとしたら何をやっているのか分からない。
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 土壌の水分過多はいつの時でもプラスになることはない。冬場は特にそうである。夏場に対して冬は根圏の活動は弱くなる。そこに水分を多く与えたら、根の活動はさらに弱くなる。冷たい水分で根圏が冷やされるからである。冬場は乾燥しているというが、乾燥するのは表土に近い所だけである。5㎝以下は影響を受けない。この部分の保温・保水を良くしてくれるのが微生物である。特に乳酸菌もみがらぼかしは効果的である。微生物が働けば熱が出る。地温も上昇する。根の働きも活発になる。点滴チューブなら15分も灌水すれば十分である。量は必要ない。微生物の働きで地温が高ければ暖房代も少なくて済むのである。気温がもっとも低くなる夜中12時~朝の7時ぐらいまで焚けば植物の活動が弱くなることはないのである。
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 水分を必要とするのは地下部の根ではなく、地上部の葉面である。温度が低いために呼吸力が少なく、水分を与えても問題が出ない。朝の10時までというのは夏場の話である。夏場外気温が高く、水分で葉が焼ける心配がある。それで朝早くになる。ところが冬場はそういう心配がない。少し外気温が上がってからでも葉面散布は効果がある。気温の低い早朝にやるよりも、植物の呼吸量が少ないというところがポイントなのである。回数も多くていい。放射冷却の影響を受けるので乾燥する。地上部には水分が必要なのである。寒くて呼吸量が少ないということは、気孔が開きにくいということになる。そこで浸透性が必要になる。玄米アミノ酸酵素液は浸透性にすぐれている。夏場は1000倍でも冬場は500倍ぐらいがおすすめである。浸透が良くなり光合成が活発になる。
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 施設栽培と言えば、肥料の大半は養液である。寒くなるほど肥料の吸収は落ちる。そのために養液を濃くするのが普通である。これが大間違いなのである。特に水耕栽培では、濃度をとんでもなく高くする方が多い。EC濃度3.5~4などは普通である。EC濃度を高くしたら、植物は栄養が吸収できるのか。普通の方はそう考えるらしい。冬は気温が低く、根の活動も弱い。そこへ濃度の強い栄養を与えたらどうなると思うか。濃度障害!生理が狂って花芽は出なくなり、植物は弱る。人間の思う通りにはいかないのである。水耕の場合はEC濃度が出てくるからまだいい。土耕の場合には出てこない。どれくらい与えたのかも分からない。樹勢が弱くなるほど習慣的に与える。さらに樹勢は弱くなる。

 養液を与えることにはもう一つ重大な問題がある。それは与えるほどに土が冷えるという問題である。このことに気がついていない方が大半である。冬なのにどうして、うどん粉病が出るの…。これは典型的に肥料の与えすぎが原因である。土が冷えて酸性化し、カビなどの糸状菌が出やすくなる。養液は化成肥料だからPHが低いのである。それなのに栄養価は高い。それをドンドン与えたら、土のPHはドンドン下がる。微生物はいなくなる。熱は出なくなる。地温は下がる。そこで暖房を焚いても意味があるのか。根圏は冷え切っていて、どうして植物の活動は活発になるのか。暖房代が無駄なだけである。そうなってしまうと、ある一時に気温がグーッと下がった日があったとしよう。大きなダメージを受けることになる。「養液は土を冷やす」これを忘れないでほしいのである。
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 乳酸菌もみがらぼかしと養液を併用している人がいると思う。この時の注意点がある。養液の希釈率をできるだけ高めてほしい。1000倍希釈という基準なら3000倍ぐらいで与えてほしいのである。しかも玄米アミノ酸酵素液を500倍ぐらいで希釈してから3000倍まで薄める。薄めても効果は出る。薄くした方が効果は高いのである。養液というのは少量でも効果が出る。逆に濃度を高くすると、せっかくの微生物が死んでしまうのである。養液は強酸だということを頭から離れないようにしてほしいのである。そうすればうどん粉病など出るわけもない。

 冬場の栽培は、どこがポイントなのかということである。どこをつかまえれば問題を起こさないようにできるかである。それが理解できていなければ、施設栽培で利益を出すことはできない。どうすれば坪2万から3万の売上げにできるのかである。坪15000円以下では赤字だろうと思う。誰だって損するよりは利益を出して豊かな生活にしたいと考えるのが普通ではないだろうか。

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