春の土壌病害

春の土壌病害

春の土壌病害


立枯病はこわくない。事前対策で楽しく農業
 春はとても大事な始まりの季節です。この始まりの時期をいかにして過ごすかというのが、後の収穫の結果を大きく左右していきます。この大事な時期は苗作りや定植がもっとも盛んに行われます。この時に、とっても恐い病気が発生してしまうことがあるのです。春の始まりにつまづいてしまうと全てが台無し。「もうこれからどうしたらいいのかわからない」、「こんなになって生活できるのか」という絶望的な気分になってしまって、何も手につかなくなってしまったりもします。
 春に一番恐い病気、それは苗立枯病というものです。土壌の状態が悪いのが原因で引き起こされる病気なのですが、その名の通り、植えてある状態でみるみる内に枯れていってしまうのです。せっかく育ててきた大事な苗が、植えたとたんに「はいさようなら」って、あまりにもひどい話です。
 このあまりにもひどい病気、立枯病が発生する原因はいったい何なのでしょうか。原因は同一ではありませんが、根が腐ってしまって枯れてしまうもの、土と柁際の茎の部分が腐って枯れてしまうものがほとんどです。地面と同じ高さか、地面より下の状態が原因で枯れてしまうのです。地面の高さ以下でどんな状態になってしまっているのでしょうか。病気というぐらいだから、実はその元になる病原菌があるのです。
ここではその一つ、ピシウム菌について紹介しようと思います。
 このピシウム菌というのはカビの一種なのです。実はこのピシウム菌、誰もが知っているものです。生ゴミが腐った時に出る悪臭、実はピシウム菌が原図で出る悪臭なのです。ごく身近なものです。ピシウム菌は新鮮な有機物、つまり生きたままの植物体に作用するものなのです。たかがカビじゃないか、とあなどつてはいけません。生きている植物を分解する能力だけではなく、その繁殖力たるや、とんでもないパワーを持っているのです。作用し始めたら最後、腐食を止めることはできません。もう、とんでもない速度で植物を腐らせてしまいます。
 この強い繁殖力をもち、とんでもない腐食作用もあわせ持つピシウム菌、どこでもいつでも発生するのかというとそうでもありません。ピシウム菌はカビになる前は胞子の状態で潜伏しています。しかし、さすがに強い生命力。胞子の状態でも乾燥や低温高温に関係なしに耐えます。温度と水分条件が満たされた途端にドツカーンと大繁殖。水を媒介として活動し始めます。特に水溶性の糖度が多く含まれる有機物(甘い果物)や生きた植物組織では、爆発的に繁殖してしまうのです。
 さあ、大変。病原菌が発生してしまったぞ。さて、・・・どうしようかな。と考える暇はないのです。前述の通り、ものすごい繁殖力。気づいた時には「時すでに遅し」。そう、もう病原菌の繁殖を止めるのは、ほとんど不可能になってしまいます。では、一体すればいいんだろう。そう思われる方がほとんどだと思います。発生を見てからではもう手遅れなのです。と言う事は、発生前に対処してしまえば問題なんて何も無くなってしまう。それが答えなのです。定植する前にクロルピクリン等で土壌消毒してしまう。緊急な対処法としてはそれしかありません。
 緊急な対処法としては‐という事は緊急ではない対処法があるのか7そうなんです。対処法は有ります。土壌にたくさんの微生物を生み出す事です。土壌に微生物を生み出す事でどうなるのでしょうか。微生物が馬車馬のように働いてくれると苦労はほとんどありません。微生物が栄養は運んでくれるわ、嫌なものは分解してくれるわ、良い事ずくめなのです。玄米アミノ酸のぼかしで微生物を増やす事が出来ます。始めから土壌に害の心配をしなくてもいい状態を作れれば、作物は完璧に近いものになっていくでしょうね。
微生物を味方にしてがんばるぞ

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