シリーズ 土の性質9 「タバコ」を栽培して作った後の土壌は何を栽培しても育たない!え!どうして・・・?

シリーズ 土の性質9 「タバコ」を栽培して作った後の土壌は何を栽培しても育たない!え!どうして・・・?

楽して儲かる農業みーつけた
 新潟の方からメールをいただいた。福島の西会津で「ふじりんご」を栽培したいというのである。「栽培しようとしている農地は西会津にあります。土壌はかなり固い。昭和63年までタバコを生産していた土壌です。『樹齢が27年になるふじりんごですが栽培をしてみたのですが・・・。』農薬散布の量に驚いています。こんなにも農薬が必要なのでしょうか」というメールであった。新潟の方がどうして会津でりんごをと不思議に思い、メールをくれた加藤さんに直接電話をした。ようやく話が理解できた。タバコが収入にならないのでりんごの栽培をしてみたいというのである。「タバコ」の栽培を終了して28年も経過をしているのである。
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 それにもかかわらず土壌が固くて、スコップが入っていかないというのである。どのような土壌なのか見当もつかなかったのだと思う。タバコを生産する方法というのは独特である。葉に虫食いがあってはいけない。商品にならない。また栽培方法も指定されている。大量の化学肥料と農薬を使う。食べるものではないので農薬の使用はいいのである。それも生半可な使い方ではない。それには理由がある。タバコを製造するときの効率である。タバコには最後に味をつける。葉を切って、丸い棒にするだけではない。均一に切る。不純物を取り除く。その時に葉に余分な物がついていたり、虫食いがあったりすると作業効率は落ちてしまう。タバコが旨いかどうかは関係がない。収穫されたタバコの葉がどれだけ、きれいなのかがもっとも大切なのである。
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 そこから逆算して栽培される。しかもである。特定の生産者だけが特別な栽培をしたら、品質にムラが出る。誰でも同じようにとなったら、化学肥料と農薬を大量に使うことになるのである。これを20年~30年ぐらい続けると土壌にはまったく微生物がいなくなる。死んでしまうのである。それが27年経っても復活しない。どれくらいの打撃があったのかをイメージしてほしい。土は砂漠になってしまったのである。そのことを相談してくれた加藤さんに話をした。そうしたら次の返事が返ってきたのである。「タバコが安くて、収入にならない。そこで別のものを育てようとしたが、何を育てても育たない。まったくダメだ。仕方がないからタバコの生産を続けている」と言うのである。

 何を言っているのか理解できるだろうか。
 何をやっても育たないけれどもタバコなら育つと言っているのである。もともとタバコは強い植物で、化学肥料も農薬もいらないものなのである。そこに気がつかない。
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 こういう土壌は他にもある。ハウスの菊栽培。お葬式などに使われる菊である。これも凄まじい。農薬と化学肥料を大量に使う。しかも、その上に水もタップリとやる。連作をする。菊を作った後は何も出来ないというのである。

 私から言わせれば話は逆なのである。それだけの悪条件でも育つのである。もの凄く強い作物であると感心するのである。生産者はそのようにしたくてしているわけではない。花屋さんから注文がくる。花はつぼみの状態で開かないようにと・・・。葬儀で花が開いたのではクレームになるのである。
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 つぼみのまま枯れてしまっても問題はない。その方が高い値がつく。そうすると大量の化学肥料と農薬になってしまうのである。土壌の状態や品質にはまったく関係しないのである。最初から、お客様の要望に応じた特別な商品を作っているのである。生産者にはその自覚がまったくない。そこが大問題なのである。もっとも大切にしなくてはならない農地を、自分の手で砂漠にしてしまっているのである。もっと言えば、自分の大切な農地を自殺させてしまっている。土壌の命と引き換えに収入を得るのである。しかも、その収入は多いのか。残念ながら、タバコ栽培や菊の栽培をして、豊かな収入を得たという話は聞いたことがない。タバコなんて納入価は最初から決まっている。米と同じである。違うのは10アール当たりの収量だけである。タダ働きに近い。
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 菊も同じである。仏花の価格は最初から決まっている。しかも品質は評価されない。生産者はどこで利益を上げたらいいのか・・・。不思議な仕事になっているのである。

 さて、このように土壌が死んでしまったら、どのようにして生き返らせたらいいのか。生き返らせるには覚悟が必要である。何しろ死んだものを生き返らせるのである。そんなに簡単なわけがない。どうやって生き返らせるのか。ここが重要なのである。土の生命に関係することなのである。ここに化学肥料を散布して再生すると考える人はいるだろうか。まずいないだろう。ということは化学肥料は土の生命力を再生しないということになる。では有機肥料はどうだろうか。どれくらい投入すれば再生するのか見当もつかないだろうと思う。
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 また、このような状態から再生できた人にも会ったことがない。もし再生するとしたら微生物資材の乳酸菌もみがらぼかしを10アールに300kg投入してすき込み、その後緑肥をまいてすき込む。これを1年に3回くり返し、2年も続ければ土壌は復活することだろうと思う。微生物こそが土壌の生命力そのものなのである。しかし、これはそれだけの情熱を持った人だけができることである。ない人は最初からあきらめた方がいい。実は、日本の農地はこのような土壌が確実に増加しているのである。しかも死んだ農地を再生させる技術はほとんどないのである。どうなるのだろうねぇ・・・。

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