なぜ「畝」は立てるのか・・・?「定植」をするとはどういうことなのか・・・?プロの技術がある!

なぜ「畝」は立てるのか・・・?「定植」をするとはどういうことなのか・・・?プロの技術がある!

楽して儲かる農業みーつけた
 苗作りが終われば定植に入る。その時に「畝」を立てる。なぜ畝を立てるのか。その方がカッコがつくと思っておられる方は多いのではないだろうか。畝は作物によって違う。肥料によって違ってくる。「え!そんなの意味があるのか・・・」ということは畝をつくる意味が分かっていないということである。

 畝をつくる第一の目的は作物が水害にやられないようにすることである。少なくとも畝立てをして、地面より高くした分だけ排水は良くなる。作物によって違うというのは根の張る深さが違うのである。ナス科は深く張る。トマト、ナス、ピーマンなどである。高畝にした方が効果は高いということになる。

 ウリ科はそれほど根は深く張らない。横に張る。キュウリ、ニガウリなどの畝は高くする必要はないということである。 
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 水害についても話をしておこう。雨が降ったら重力で上から下へ降りる。下に行くほど水は多くなる。畝を立てるとその部分の排水はどうなるだろうか。畝を立てた部分の土は当然排水性は良い。しかし凹になっている通路には水がたまる。その水はどこに流れていくのか。多くの方は気にもしていない。畝を立てた意味が半減してしまうのだ。何を言っているのか分からないだろうか。畑地の周囲はどうなっているのかと言っているのである。通路に水をためてはダメなのである。流れるようにしなくてはならない。そのために水の通路をつくる必要がある。畑地の周囲にも水の通路が必要なのだ。さらに最終的に排水される排水口も必要なのである。

 例えば畑地に傾斜がなく平坦だとしたら、中央を高くして左右に水が流れるようにする。傾斜があるとしたら、下の方に流れるように畝を立てる。どういうことか。雨は風の流れによって降る方向が決まる。一般的には山を背にして下に吹く。下から上ということもあるが、その場合でも山の頂に向かって吹くのが一般的だ。雨の流れもそうなるということである。降った雨が流れやすいように畝の方向を決める。そうすると自然に排水は良くなる。畑の形で畝立てするのが一般的であるが、それは畝を立てる意味からすると、少し違うということになる。

 また化成肥料を使った場合と乳酸菌もみがらぼかしを使った場合とでは大分違う。化成肥料を使うと土寄せが必要になってくる。
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 土寄せはジャガイモ、サツマイモなどと考えているかもしれない。化成肥料を使うと根が上に向いて伸びてくる。下にいかない。さらに立てた畝がやせやすい。すぐにヘタる。そのために土寄せが必要になってくる。低めに畝を立て、何度も土寄せすることになる。

 乳酸菌もみがらぼかしを使った場合はネギを除いて土寄せは必要がない。根が下に張っていく。根菜類でも同じである。団粒構造で保水力があり畝が崩れない。作業性の意味からも化成肥料を使った場合とでは大きな違いが出てくる。仕事も楽になるのである。

 畝立てが終わると定植になる。果菜類などはポットをはずして、下の2/3を土に埋め、上の1/3は表面に出す。そこに隠れる程度にふく土してやる。定植した所だけ、小山のように盛り上がるのである。
 多くの人はどうするか。苗をポットから取り出しスッポリ土の中に埋めてしまう。さらに土をかぶせ上から手の平で押す。「え!何やっているの・・・」目がテンになる。大切なのは根と茎の境目なのだ。ここが一番重要なのである。ここに風が通らないと植物は呼吸が出来なくなる。果樹の苗木を植える場合も同じ。プロの植木屋でも深く穴を掘り、スッポリ埋めてしまう。うまく育つはずがない。苗木の1/3は表面に出すのである。表面に出た部分に軽くふく土をして小山のように盛り上げる。定植後の生長がまったく違うのである。苗で植えるものは基本はみな同じと考えていいと思う。

 根菜類でも、そうなのだ。種芋を畝立てした所に埋めていく。深く埋めて根が出ないと心配する方も少なくない。

 芽を出すのだから、深いほど芽は出にくい。頭を少し出して上から少しふく土する程度でもいいのである。種芋の上に芋ができることはない。また「ふく土」には乳酸菌もみがらぼかし1%配合の土をふく土すれば、さらに生長や芽出しは良くなる。
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 種を直播きする場合も同じ。ふく土を厚くするほど芽は出にくくなる。乳酸菌もみがらぼかしでふく土の微生物性を高めれば発芽率も高くなる。

 畝立てをしないという場合は土の状態が大変重要である。トウモロコシのようなイネ科の作物でも同じく重要なのだ。イネ科だから水には強く、吸肥性も強い。そうなのだが、土壌が団粒構造になっているかどうかは特に重要なのである。それに作土層の深さ、根は何㎝の深さまで張ることができるのだろうか。

 このようなことを計算して、畝立てから定植をやれば、その後の生長管理がとても楽になるのである。耐病性も高まる。虫害にも強くなる。異常気象対策にもなる。なんとなく習慣的に見よう見まねでやっていては結果が出ないのは当然なのである。定植時の生長はイコール収穫量まで決定してしまう。農業はわずかな技術があるのかないのか。ポイントはどこを注意すれば良いのか。その気配りができるかどうかで収入が決定するといっても過言ではないのである。

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