解決の糸口すらない「重粘土」の土壌って、どんな土…?

解決の糸口すらない「重粘土」の土壌って、どんな土…?

玄米アミノ酸 もっとも不毛な土壌とはどういう土壌をいうのだろうか。これが明確に理解できている人は大変に少ない。そのために大きな損失をしていることも知らないのでいる。それは「重粘土」の土壌である。と言ってもピンとこないと思う。代表的なのが石灰岩である。


近くに鍾乳洞があるところは重粘土地域と考えて間違いない。いわゆるカルスト台地と呼ばれている場所である。鍾乳洞は石灰岩が固まってできたものである。石灰は固まる性質がある。土も硬くなる。いきなり話は飛ぶけれども、石灰を入れすぎると土が硬くしまるのも、この理由である。石灰と化成肥料で作物を作っていると土は重粘土化する。人工的に重粘土を作ってしまう場合もある。

それから花崗岩が多い地区である。北海道に多くみられる。旭川から北の方はこの地域である。なだらかな丘陵地で景色がいい。一見、肥沃な土壌に見える。実は重粘土である。海底や湖底が隆起して出来た土地は重粘土質が多い。一見、風光明媚は実は手に負えない土壌なのである。

玄米アミノ酸 重粘土がいかに農業の大敵であるかを説明しましょう。日本は国として土壌改良に取り組みをしてきた。不毛な地を農地に改良して何とか食糧を確保しようとしてきたのである。少なくても1940年の終戦までは食糧難との闘いだった。中国に進出したのも、この問題を解消しようとしたからである。戦後、欧米の科学的な技術が導入されて土壌の改善は飛躍的に前進をした。火山灰土の問題はその代表である。

 リン鉱石を投入することで、劇的に土壌は変化をして優秀な農地に生まれ変わったのである。泥炭土もそうである。粘土とは違う泥である。湿地によく見られる。これは暗渠排水を公共事業にすることで解決をした。泥炭土はもともと肥沃な成分をたくさん含んでいる。問題は多過ぎる水分だった。国策で排水をしたのである。これも優秀な農地に変えることができた。

 しかし、重粘土の土壌だけはどうにもならないのである。もちろん国策で対応しているが全部失敗に終わっている。それぐらいの重大な問題なのである。なぜ重粘土の土壌が問題になるのか。理由は単純である。土が硬くて根が張れない。これでは作物が育つことはない。まったく育たないかというとそうではない。牧草のようなものは育つ。根が浅く地表をはうように育つ植物は順応する。

玄米アミノ酸 乳牛用などの牧育以外は利用価値がないのである。重粘土はさらに大きな問題を含んでいる。石灰岩や花崗岩の土壌だけではないのである。人工的にも作られてしまう。それは大型のトラクターであり、ロータリー耕の過細土である。土は粘ってしまうと粘土になる。これを知らない。過細土の土に大雨が降れば、重粘土化する。大型トラクターも重さで土を踏みつければ重粘土化する。重粘土となると収量はガクッと落ちる。しかも問題の解決方法はないのである。もちろん、まったくないわけではない。カルスト台地で、ごぼうや大和芋、人参を作ると形は悪いが旨いものができる。用途は生食用ではなく加工用が多い。換金力が低いのである。苦労をして作った割にはお金にならない。

玄米アミノ酸 重粘土が農業にとって、いかに大敵なのか。もっと詳しく説明しよう。粘土は土と土がくっついている状態である。だから酸素がない。例えば有機物を入れて粘土を風化させ、細かくしたとしよう。表面は風化する。サラサラになる。その有機物をさらに深い粘土層に入れたとしよう。そうすると酸素がないものだから投入した有機物が還元状態になる。わかりやすく言うと腐る。ガスが湧く。投入したことが逆効果になってしまうのである。粘土層を分解する唯一の方法は粘土層の固まりを掘り起こして積み上げる。それを雨風に当てて、風化させる方法である。それでもわずかの作土層しかできない。

 北海道では原野に戻すこともテストされている。原野に戻すと草が生える。そして低灌木が生える。その根が重粘土を分解してくれることを期待しているのである。

玄米アミノ酸 作物を植えた時よりはいい状態に戻るらしい。でも作物を植えると元に戻ってしまう。とにかく、どうにも、こうにもならないのが重粘土なのである。あらゆる科学技術を使っても解決できない。これが日本だけでなく世界にある。世界中が重粘土で頭を悩ましている。穀物の産地、麦やトウモロコシの産地は例外なく重粘土に悩んでいる。将来への食糧危機の大きなテーマになると思われる。

 今回は重粘土が抱える大きな問題をテーマにした。この真逆にあるのが団粒構造の土壌である。土の中に酸素があるということが、どれだけ大切なのかを理解してほしいのである。「乳酸菌のもみがらぼかし」を使うとわずか二週間で団粒構造になる。「ふ〜ん」と思っているかもしれない。重粘土の土壌を考えた時にどれくらい凄いことかが理解できると思う。農業が成功するには土である。その土に無関心では農業の成功はない。そのことを重粘土は教えてくれている気がする。

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