玄米アミノ酸ぼかしで有機肥料の効力を最大限に引き出す

玄米アミノ酸ぼかしで有機肥料の効力を最大限に引き出す

 化学肥料は使いやすい、効果が早く出る、安い、手軽さがある。日本の高度成長期とともにアッという間に全国で使われるようになった。しかし欠点もある。土壌に膨軟性がなくなることである。病害虫の被害も深刻になり、農薬は手離せなくなる。便利さの反面問題点が明らかになり、化学肥料一辺倒ではなくなった。


 化学肥料と対称的に『有機肥料』がある。有機肥料は化学肥料と比較すると安定性がない、使いにくい、効果が遅い、高級肥料であるという点で違いがある。土壌の膨軟性や作物の質、農薬の問題を考えると有機肥料はすぐれている。有機肥料の歴史は始まったばかりである。まだ100年前後である。始まったばかりだから初歩的なミスというのがある。初歩的なミスといっても畑の中では致命傷になることもある。有機肥料を使う場合の大きなポイントとなるので注目してほしいと思う。

?高級有機肥料は一週間で半分が分解する

 化学肥料に即効性がある事は誰でも知っている。それでは有機肥料はどれくらいで分解するものか。有機肥料と言っても幅が広いので魚粕、油粕の類に特定したい。魚粕にも油粕にもいろいろな種類はあるが20
kgで1000円〜2000円で販売されているものと考えてほしい。これらの有機肥料は一度、醗酵されている。有機物はある程度、分解されているわけである。

 これをほ場に入れる一週間で半分が分解され肥料として吸収される。思ったより肥料になる時間が早い。この事が理解されずに春肥に量を入れすぎると成育がよくないということになる。肥料過多である。肥料の効きは遅いと思っているのに早く消費してしまうわけだから次は肥料がほしいと思った時に肥料がないということになる。それほど肥料を必要としていない時に大量の栄養分があり、必要としている時には栄養分がなくなる。これでは高級な有機肥料を使った意味がなくなる。「醗酵された魚粕や油粕は一週間で半分が肥料として吸収される。」この基本だけをしっかり頭に入れておけば高級有機肥料は有効に使える。高い肥料なわけだから無駄のないように使ってほしいものである。

?有機肥料でガスが湧くことがある

 有機肥料には鶏糞や牛糞のコストの安い肥料がある。10アールに2t〜3tぐらいは入れるでしょう。この肥料を入れる時期も量も間違っていない。しかし根腐れになった。土を掘り返してみたら異常な臭いがした。何が悪かったのだろうか。肥料も完熟のサラサラ、量も時期も適切である。大切な事を忘れていませんか。受け皿の土壌である。この種の安い肥料は大量に入れるというのが特徴である。大量に入れるためには受け皿がしっかりしていないと入れることができない。受け皿の土壌排水が悪いとしたら投入された肥料は密閉状態になる。湿度があって酸素がない。肥料はくさる。異常還元をする。生ゴミが腐ったような臭いが土から出ることになる。ガス湧きである。排水が悪い場合だけでなくロータリ耕で作土層が浅い場合も同じである。この間違いをしやすい作物は稲、ほうれん草、チンゲン菜などの葉物である。鶏糞や牛糞を大量に使う場合は土壌を深く掘ること、排水をよくすることを忘れないようにしてほしいと思う。

?有機肥料は残物処理から作られる

有機肥料は商品として販売されてはいるが残物処理である。それほどの利益にもならない、しかし捨てるわけにもいかない。廃棄物処理法が大変に厳しいのである。効果がないということはないが明確に効果を考えて作られてはいない。生産者はそこをよく考えるべきである。もちろん商品規格などあってないようなものである。すべての責任は使う側にある。一般に販売されている商品はすべて作る側に責任があるのとは逆である。有機肥料にはバラツキがあって安定していないことは事前にしっかり頭に入れておくべきである。

 ではこのような場合、どのようにして使えばよいのだろうか。有機肥料を再醗酵して使うと安定性と効力が出る。少し手間のかかる方法だけれど有効活用の方法である。

A・玄米アミノ酸のぼかしをつくる
B・出来たぼかしに醗酵肥料を加えて、少し加水して2日〜3日醗酵させる

 このようにすると玄米アミノ酸の活用と有機肥料の活性が同時に出て、肥料効力を最大限に引き出せる。

?有機肥料と玄米アミノ酸ぼかしの違い

 有機肥料の目的はチッソ・リン・カリの肥料成分である。玄米アミノ酸のぼかしは微生物の培養が目的である。米ヌカを媒体にして微生物を培養する。この微生物が土壌に入ると栄養分を作り出してくれる。効果が持続して肥料の役割もするが土壌微生物の改善や土壌改良までする。しかし有機肥料にはそこまでの働きはない。100度前後の高温で醗酵させるので微生物は死滅しているからである。

 どちらがいいとか悪いとか言うことではなく、互いの特性を利用して上手に活用すれば自分の思い通りの肥料がつくれる。最初からは上手にできないかもしれないが何回かやっているうちにコツをつかめればいろいろな状況に対応した肥料が作れるようになる。醗酵肥料に玄米アミノ酸の微生物をくっつけてやれば効果倍増である。いい作物をつくる大きな手段になるのではないだろうか。

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