これを知らないと生き残れない

これを知らないと生き残れない

 これからの農業はどう変化していくのだろうか。将来の事はわからないと思われるかもしれない。そのようにのんびり構えていられないという時代に成ったのである。いままで通りという事は「農業の廃業」を意味するか、「大幅な減収入」を意味するかのどちらかである。それぐらい農業を取りまく環境は激変している。尻に火がついているところではないのである。このすさまじい時代の変化に対応していくのは大変である。自己防衛策を立て流るにも変化の状況は把握しておく必要があるのである。


?野菜を買う人が大きく変化した

 現在、野菜を一番大量に買っている人は誰だと思いますか。一般消費者でしょう。いえ、まったく違うのである。料理の作れない女性はドンドン増えている。作る必要がなくなったと言った方がいいのかもしれない。

 家庭で料理を作らなくてもお総菜はどこにでも売っている。外食できる店も数知れずある。弁当も安くて旨い。この業者の人達が野菜を大量に買っているのである。プロを相手に商売していると考えていい。プロだから仕入れ上手である。だから共選出荷はいつでも値が出ないのである。共選出荷には未来がないとはっきりしている。生産者が量を作る時代は終わったのである。質で売るしかないのである。品質に徹底的にこだわり、自らが外食産業に売りに行く。個人消費者を囲い込みする。これしか収入を維持する方法がなくなったのである。

?海外からの安い有機肥料はなくなる

 現在、日本で使われている有機肥料はほとんどが輸入品である。魚粕、大豆粕、なたね粕、ヒユシ粕など他にもたくさんある。これが肥料として輸入が激減する。理由は単純である。発展途上国が畜産を始めたのである。大量に肉を食べ始めた。しかも人口が違う。最大は中国である。有機穀物は農業の肥料にするよりも畜産のエサにした方が高く売れる。生産者は当然、飼料の方を選択する。生産量は決まっているわけだから日本には輸出しなくなる。もし輸出されたとしても品薄だからコストは高くなるのである。

 この対策として自分で有機肥料を作るという方法がある。玄米アミノ酸ぼかしは米ぬかを使った重要な方法である。他にも食品工場から出てくる残渣(カス)がある。これの利用法も自分で考える。肥料にして出来たものはすべてコストが高い。特に日本で作られたら安いものはない。有機肥料は買う時代から自分で作る時代に間違いなくなっていくのである。肥料の性質が特に直結しているわけだから、これは企業秘密になる。簡単に公開するものではなくなる。

?農薬はますます高くなる

 日本の農業を支えてきたのはコストの安い農薬である。化学の発達とすぐれた開発力という技術が日本にはあった。害虫を殺してくれた。

 それが変化しつつある。原因はトレサビリティである。生産方法を公開しなさいという事になった。危険な農薬は使えない。いままでのものは使えないということである。それでは新しく開発をして新製品を作るということにならざる得ない。この開発費用がとんでもなく高くつく。作物にも人間にも安心で効果の高い物をと言ったら、高くならざる得ないのである。

 新製品はいままでの2〜3倍の価格になる。10万円で済んでいた消毒代が30万円になるということである。果樹や施設栽培は影響をもろに受ける。
 この対策としては病害を出さないほ場づくりに真剣に取り組むしかない。もし出たとしても玄米アミノ酸の液体のようにコストが安くて効果の高い自然物による対策ができるようにして置かなくてはいけない。ヘタをすると「収入より薬代が高くついてしまった」などと笑えない話が現実になる可能性がある。

?農業資材は外国の物が安くて性能がいい

 日本の農業関連産業はすべて補助金に頼ってやってきた。補助金が有ればこその資材だった。マルチビニール・ビニールハウス、トラクターなどの機械類。その結果、外国よりも品質が悪く値段が高いという現状になっている。韓国製トラクターは同規格のものと比較して3割〜4割も安い。ヨーロッパのビニールハウスなども同じである。残念ながら日本のメーカーは補助金に甘えて努力が不足していたということになる。これは近い将来自由競争になる。理由は補助金の打ち切りである。国の財政はそこをついているのだから、いずれそうなる。

 こういう現象は国内でも発生している。ホームセンターの台頭である。安くて質の良い物を売り始めた。農協の競争相手になってきている。これも農協が政府の保護と補助金をあてにして努力をしなかった結果である。

 この対策としては常にアンテナをはっておく事である。安くて、効果があり、質のよい資材はないものかと情報を集める努力をしなくてはいけない。待っていては誰も情報をくれない。

?農業をあきらめる離農者が激増

 政府発表で日本の休耕地は38万ヘクタールと言われている。実際はその4倍近く有るのではないかと推測される。農地はほとんど荒れ地に変化しているのである。この傾向は生産者の高齢化によって、さらに加速される。休耕地だらけになる。これを解決するには、株式会社に農地を解放するしかない。農協体制の崩壊である。WTOの米価の問題も、これを頭に入れて考えなくてはいけない。

 農業を取り巻く環境がどれだけ変化しているか、ご理解出来たでしょうか。暗くなる必要はない。変化はチャンスなのである。ほんとうに生産技術を持っている人だけが生き残れる。そういう時代になるつつあるのである

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