自殺者が続出するオーストラリアの大干魃

自殺者が続出するオーストラリアの大干魃

 オーストラリアが100年に1回という大干ばつの被害に見舞われている。中国、韓国、日本は記録的な豪雨である。原因は海水温が高くなるエルニーニョ現象である。インドネシアからオーストラリア、南アメリカに流れる海水温が異常に高いのである。これが今年だけの現象ではない。


2002年から続いているというのである。収量は例年の1/10程度。ダムの水位は10%をきって雨量は例年の1/10だそうである。離農者も相次ぎ自殺者も後を断つ事がないという悲惨な状況になっている。

 オーストラリアは農業国で全輸出の20%を占め国の経済にも深刻なダメージを与えている。小麦の国際取引価格は昨年の2倍になり在庫もほとんどなく品薄が続いている。それだけでない。中国、インドの経済成長で小麦の争奪戦が表面化し、日本への輸出が激減している。小麦は家畜の飼料になる。羊や豚、牛の価格にまで大きく影響が出始めている。小麦価格の暴騰はそれを飼料とする肉の価格に大きく跳ね返っているのである。

 さらに深刻なのは羊に飲ませる水がないということである。小麦が育たないだけでなく羊も育たないということになる。もちろん人間が使う生活用水も厳しく制限されている。

 水不足の為に雨乞いの祈りが各地で行われているというのである。 イギリスにニコラス・スターンという地球温暖化の研究者がいて政府に温暖化による損失を予測した報告書を出した。スターン報告書と呼ばれていて首相がもっとも重要な提書であると評価した。これによると世界の総生産(GDP)の20%、約800兆円が地球温暖化による被害が出ると予測した。いままでよりも、はるかに高い数字である。今すぐに行動をおこさないと大変なことになると言っている。

 地球温暖化による被害額は対策が遅れるほど、その額は天文学的数字に近づいていく。しかし、各国の利害があって対策は進まない。その被害者の先頭は個々の生産者であるということを忘れてはならない。オーストラリアの大干魃の中でも点滴チューブを使い例年通りに収穫したという報告もある。自分を守れるのは自分だけである。その為に必要なのは学習である。大げさに言えば世界から成功情報を集め、今から対策を立てておくのである。

 今年はオーストラリア、来年は日本かもしれない。昨年の豪雨被害にあった長野ではいまだに復旧は遠いという現実である。温暖化情報は天気予報と同じくらい敏感に反応する習慣にしておく必要がある。それでも対策は別問題なのである。

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