わけのわからない 土壌分析が簡単にわかる方法

わけのわからない 土壌分析が簡単にわかる方法

 土壌の実態を見るのに土壌分析という方法がある。「オラッチの土はどうなっているのかな・・・・?」と思い、土を分析に出して見た。分析表が手元に届いた。なんのことやらチンプンカンプンである。何が足りないとか、多いとか書いてあるだけである。そんな事が知りたいのではなく、土がどうなっているかを知りたいのである。


表を見るとむずかしい化学記号がずらりと並んでいて見ただけで頭が痛くなる。一体どこをどう見ろというのか。説明書きも何もないのにわかるわけないだろうといいだしたくなる。

 余談であるが健康診断表も同じである。最後を見ると医者に行って相談しなさいとなっている。それならなんで健康診断をしたのかと言いたくなる。健康を診断したのは元気になるためではなかったのか。その方法がまったく書いていない。

 土壌分析も同じで土壌の状態もわからないし、その結果の対策もまったく見えてこないのである。

 そこで土壌分析ってなんなのかをお伝えしたいと思う。農業をやる場合の基本中の基本なのである。土壌分析を知るには土はどうやって作られたという事を知る必要がある。むずかしく思わないでほしい。言われてみれば誰でもわかることである。土は石が風化してできたものである。半径6400kmの地球のわずか表面18
cmにしかないのが土である。そう考えると土はもの凄く貴重で大切なものなのである。土は一年や二年ではできない。気の遠くなるような年月がかかる。岩に雨がしみこみ、太陽の光があたり、寒暖の差でヒビ割れができる。さらに雨水がたまる。そこへ地衣類や苔類の原生植物が生まれる。この原生植物が光合成して根を張り、さらに大きな割れ目をつくる。そうすると微生物が繁殖し始める。微生物は短期間で生死をくり返し、やがて腐食が始まる。岩石は風化を始める。ボロボロに風化をするとやがて岩石は土という形に変化する。この土はあらゆる植物を作り出す打出の小槌である。金銀の財宝よりもっと大切なものである。土の思恵で人間の命がある。

 土の本質はどこにあるかというと粘土鉱物と腐食にある。この土はどこが最小単位かを教えよう。畑の土をひとつまみもってきて、きれいな水のコップに入れる。入れてかき混ぜる、重いのは下に沈む。しかし時間が立っても透明になることはない。水は濁ったままである。沈むわけでも浮くわけでもなく浮遊している土がある。これが土の最小単位で「コロイド」と呼ばれている。土壌分析はこの「コロイド」の状態を調べるのである。

 土の最小単位は1/10万cm、1/1000万mmである。「そんな事を調べているのが土壌分析か。ハァー初めて知った。」なぜ、この最小単位を調べるかである。土のコロイドは必ずマイナスの電子を持っている。いくつマイナスを持っているかは土によって違う。マイナスが多いほど、いい土なのである。ウクライナなど三大穀物地帯はモンモリロナイト族といってアルミニウムをケイ酸でサンドイッチするタイプになっている。このタイプの土はマイナスの電子が多い。どうしてコロイドにマイナスが多いと良いのか。肥料成分がすべてプラスである。肥料を入れてやるとこのマイナスに付着する。プラスとマイナスで一時的に肥料を貯えることができる。これを「保肥力」というのである。土壌分析は「CEC」と分析項目になる。

 土の最小単位であるコロイドのマイナス電気に、どんなプラスがついているかというのが土壌分析なのである。アンモニアはいくつ、カリはいくつ、カルシウムはいくつという具合にである。しかし、これを全部合計してもCECの合計にはならない。なぜなら、水素イオンがついているからである。コロイドのマイナスには必ず何かの物質がつくのである。水素イオンはH2、もっと解り易くいうと酸である。酢っぽいもの。有機物が多いか水素イオンが多いかで土のペーハーが決まる。水素イオンが多いと酸性、有機物が多いとアルカリ性である。

 ここがもっとも大切なのである。「CEC」が高ければいいというものでないのである。作物によって適正な土壌の状態はまったく違ってくる。作物にとっての適正な状態はいろいろな本に書いてある。読めばすぐにわかる。この適正な状態を見るために土壌分析をするのである。

 土の最小単位、「コロイド」はマイナスの電子を持っていて、どのくらいの何のプラスがついているのか。それが「CEC」という数値になることはわかったと思う。CECを100とするとその中の割合をどう見るかは飽和度で決まる。飽和度といってもむずかしくない。コロイドのマイナスに何がいくつついているかだけである。これを知るには100gのmgをカルシウムは28で割る。マグネシウムは20で割る。カリは47で割るとすぐに飽和度の%が出てくる。

 土壌分析表の見方がわかるようになると、畑の適性状態が手にとるようにわかるようになる。病害対策も連作障害対策もスイスイできるようになる。それはすべて土の最小単位、コロイドの分析から始まるのである。

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