微量要素の欠乏と過乗の見分け方

微量要素の欠乏と過乗の見分け方

玄米アミノ酸

物って、どうやって生きているのか。「なんだいやぶから棒に変な事を言うね。」人間なら口から物を食べて腸に入り栄養を吸収して不要なものを排泄する。
上から下へだよね。健康状態は食べたものによる。それなら植物はどうなんだろうか。これがわかっているようでわかっていない。大抵の人は「根から栄養を吸い上げて」と答えるだろう。ブーブーである。


 実は葉から水分を蒸散させる勢いで根から養分の吸収をする。よーく考えてみると理解できる。根から養分を吸収したとして、どうやってその養分は上に昇っていけるのだろうか。不思議だよね。葉から水分が蒸散する時に水分を吸い上げる力が出てくると考えてみたらどうだろうか。

 この時に水分は植物全体を動き回るようになる。雨が降って植物が急成長する理由はこれだよね。雨が降って晴れると水分が蒸散する。その勢いで水分は根から植物全体に吸収される。そうすると葉の持っている役割というのは人間で言えば腸と同じになる。人間も腸が元気でなければ健康にはなれない。

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 植物も葉が元気でなければ健康になれない。色も形も糖度も出ないということになる。それだけではない。健康をつくるわけだからおいしさもすべてここにポイントがある。
 根っこが大事というのはよく聞くけれど、葉がそんなに大事とは知らなかったでしょう。植物の葉は人間の腸みたいなものだから、葉を見ればそこにいろいろな症状がはっきりと出てくる。生理障害・微量要素の欠乏と過乗、土壌病害の植物へのダメージなどすべて葉に症状が出てくると考えて間違いない。

 植物の葉を観察する力こそ非常に重要になる。なぜ重要なのか、それは自然の法則だからである。医者が病気を診断する時に、尿や排便を検査するのと同じである。病気でないと出てこない症状がある。

?微量要素の過乗
 葉の表面がかぶれたようになりザラザラになりごわごわしている。葉が厚く色は黒っぽい。さらに進行すると葉はどす黒くなる。スルメを炙ったように葉がくるくると巻き上がる。生育はピタッと止まる。欠乏性よりもダメージははるかに大きい。味は苦味が強くまずい。

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 過乗害は以外にも家畜の堆肥によるものが多い。10アール2tが限度であるけれども、5t〜10tと平気で投入している人も少なくない。スプレッターでまいてしまえば簡単に入ってしまうのである。家督の堆肥でなぜ過乗害が発生するかと言えばその原因はなんと抗生物質が関係している。薬剤の効果を保持するが高める為にホウソ・マンガン・亜鉛・銅・鉄などが使用されるのである。
 その結果10アール10tもの堆肥を3作も繰り返し使えば過乗害ははっきりと症状として出てくるようになる。

?微量要素の欠乏性
欠乏性は過乗害よりは対処しやすい。補ってやれば解決できるからである。欠乏性を見分けるポイントがある。葉の表面の葉脈にそって変化が出てくる。葉脈にそって黄色っぽくなる、緑の色が薄くなる、複色になる。これは典型的な微量要素の欠乏による生理障害である。どうして葉脈にそって欠乏性が出てくるのか。最初の話をもう一度思い出してほしい。植物は水分を葉から蒸散させるエネルギーで下から養分を吸いあげるでしたよね。その養分は葉脈を通って葉に吸収される。だから生理障害の欠乏性は葉脈にそって出るのである。

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 水分不足が欠乏性をさらに加速させることを充分に知っておいてほしい。水分が不足すると葉から蒸散したパワーでも吸い上げる資源がないということになる。「うちは大丈夫、しっかり与えているから・・・」実はこれが落とし穴である。マルチをしている人は特に要注意なのである。水分を与えたつもりがそうでなかったという例は非常に多いのである。この場合は土壌の中に微量要があったとしても吸収できないという状態になる。せっかくお金をかけて栄養を与えたはずなのに置いてけぼりを食ってしまうことになる。もったいないことだね。

?病害による葉の異常
これを見分ける方法は葉脈に関係なく異常が出てくる場合である。葉の裏側に小さなまるい黒点が出た。葉の一部だけ丸く色が変わった。葉が枯れたなど明らかに葉脈に関係なく大きな変化が出た時は病害によるものである。

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?対策
微量要素は欠乏性より過剰害がやっかいである事を知って欲しい。与えることが好きな人が多いから欠乏性より過剰害が圧倒的多数なのである。畜産団地が近くにあるほ場はよりその傾向がはっきりしている。

 この場合は推肥投入を一時中断してぼかしによる微生物改善以外に方法はない。入れたものを取り出すわけにはいかないわけだから。微生物に働いてもらい、余分な微量要素を食べてもらってアミノ酸にしてもらうのである。
 欠乏性は補えば消すことなので簡単に対処できる。この場合、なぜ欠乏しているのかを調査してから補うことがポイントになる。

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