梅雨明け後の干ばつ

梅雨明け後の干ばつ

梅雨明け後の干ばつ


梅雨明け干ばつのメカニズムを知れば生産量は増大する
 梅雨明けの干ばつ害はその後の収穫に大きく影響する。夏こそ収穫できるはずなのに思った収穫ができない。干ばっ対策ができていないからである。干ばつ対策は「なぜ梅雨明けに干ばつになるのか」というメカニズムがわからないと対策が立てられない。
?根っこの水分ストレス
 梅雨の時期は水分が豊富にある。根は水分を吸収するのに苦労する必要がない。いつでも欲しいだけの水分が周囲にある。従って根を伸ばす必要がなく、根毛も広げる必要がない。根を張る範囲が狭くなる。(根城が狭い)これが梅雨の時期である。
 梅雨が明けたらどうなるか。晴天が続くことになる。水分はなくなる。急な変化に根は対応しきれない。特に地上から地下分への上根5cmが大きなダメージを受ける。これが根っこの水分ストレスである。
?肥料濃度の変化と害
 梅雨の時期の肥料は分解もゆっくりである。雨が降る。くもる。温度もそれほど上昇しない。水分もあるので適当な肥料濃度で推移する。梅雨があがった、どうなるだろうか。急激に湿度は上昇する。毎日35℃前径になる。肥料分解は早くなる。しかも水分はない。肥料濃度は急速に高くなる。しかも高くなった肥料濃度を根っこが吸い寄せる。水分がなくなるので根は必死で水分を得ようとするのである。ここで肥料の瀕度辞書が発生する。
?地上部無防備
 いままでは地下分の根の話である。地上部はどうなっているのか。葉の表面と裏側では組織がまったく違う。表面は硬い。「クチクラ層」からできている。雨から身を寺るためである。葉の裏側はやわらかいうぶ毛がたくさん出ている。水分や養分を吸収するためである。梅雨が明けた。雨は降らない。今度は光合成をする為に葉の表面を使うことになる。目的が変化したからと言って葉は急な変化に対応できない。太陽光に対して無防備になる。
?根の体系が変化に追いつけない
 梅雨明けの干ばつは根に重大な影響を与える。梅雨明けと干ばつ期では根の働きがまったく違ってくるのである。干ばつになって太陽が照り出すと、土にも水はなく、蒸散量もふえ、植物の体にも水分はなくなる。根は働きを変えないと死滅してしまうことになる。
梅雨期と梅雨明け径の干ばつが植物にどんな影響を与えるのか理解できたでしょうか。
 対策はどうすればいいだろうか。メカニズムが理解できていると最適な対策が立てられる。
?排水をしっかりする。
水のたて浸透 ができるように工夫する。余分な水 分をためこまない為と雨による壁状構造を作らない為である。
?肥料は‐発施把ではなく追肥で回数多くやる。
?マルチは稲わらなどの天然素材にする。
?太陽光の遮光ネットの活用。
などである。梅雨明けの干ばつ対策は土壌ができているかいないかという問逼がもっとも大きなポイントになる。梅雨に雨が降るのが悪いのではない。人間が利用できる水は地球上にある水のわずか0.8%だけなのである。水がどれだけ貴重なものか理解できるでしょ うか。この水を有効利用できないかどうかが栽培技術なのである。それには気象の変化と植物の変化をよく知らなくてはいけない。
植物にとって成育しやすい環境ができるかどうか。それが農業だからである。

関連記事

  1. 「育苗」技術をマスターすれば収穫期間を大幅に延長できる!
  2. 夏作で5ヶ月間収穫できるようにする知恵はどこから生まれてくるか!
  3. 作物の生長には「水分」が命!水分コントロールができれば収入まで変えられる!
  4. 「定植」の仕方を間違えば生長は1ヵ月も遅れる!
  5. なぜ「畝」は立てるのか・・・?「定植」をするとはどういうことなのか・・・?プロの技術がある!
  6. シリーズ「栽培の基本」異常気象に対応した「育苗」の仕方!
  7. シリーズ「栽培の基本」「種子」と「育苗」の消毒は本当に必要なのか・・・?生命力の源泉は「菌体」にあるという現実!
  8. シリーズ「栽培の基本」病害の出発点は「購入苗」にあるという現実が理解できるだろうか・・・?
  9. 自家配合の「培土」を作ると土作りが見えてくる!
  10. シリーズ「農業の大切な基本③」冬場の「水分過多」と「高濃度養液」は 土を冷やし百害あって一利なし!