毎年、深刻さを増すばかりの深土の重粘土化をどうする…

毎年、深刻さを増すばかりの深土の重粘土化をどうする…

玄米アミノ酸 農業の大きな悩みの一つに土が硬くなり、粘るというのがある。なぜ土が硬くなり粘るようになるのか。そのメカニズムは案外知られていない。非常にわかりやすい例をとる。北海道でジャガ芋を収穫する時に大型の機械で掘りながら収穫をする。その時に芋と同じ大きさの土団子が10%以上も混入してしまうのである。毎年、その数は増えている。土が粘土化した証拠である。なぜジャガ芋を例にとったかというと、土が硬くなるのは表面ではない。表面から20㎝〜30㎝のところである。20㎝〜30㎝の深さといえば根が張る、最も大切な根圏である。これが硬くなるということは、根が張れないということになる。収量増は望めなくなる。

 それが一時ではない。毎年、収量が減るという土の状態になる。事業として考えたら致命的ではないだろうか。なぜ土は粘土状になって硬くなってしまうのか。そのメカニズムを知ることは考えている以上に大切である。土が粘土化するには条件が必要である。多くても少なくても結びつかない。土が結びつきやすくなる状態というのがある。土が細かいほど結びつきやすくなる。さらに表面から圧力をかければ土は固まりやすくなる。現在の日本の土壌はこの条件を見事に満たすような状況にある。①雨が多いため常に水分を含みやすい土壌なのである。耕運期だけでなく収穫期も雨になる。特に収穫期は少しの雨なら強行する。②土を必要以上に細かく砕く、過細土の習慣である。

玄米アミノ酸 土が細かいほど見た目はきれいである。日本人はこれを見て仕事をしたという実感を持つ。上からの圧力はトラクターが大型化している。タイヤで表面を強く押しつける。タイヤで表面を押すと接地面から硬くなるのではない。表面から20㎝〜30㎝が最も硬くなる。例えば表面が硬くなったとしても空気に触れているので、少し土を掘り起こせば解決する。20㎝〜30㎝となるとそうはいかない。これは振動圧といって、少し離れたところのエネルギーが最大になるのである。一回や二回踏みつけるわけではない。農作業をする毎に踏みつけるのである。その結果、年1作しか収穫しない北海道では約5年で、年に数回収穫する青森以南では約3年で土は粘土化をしてしまうのである。

 「私はトラクターなんて使わないから大丈夫…」化学肥料を長年多用していれば同じ結果になる。土の保水力が下がるからである。硬くなるといっても、その硬さは誰もが経験していると思う。粘土化して土が結合してしまうわけだから石に近くなる。カチカチである。これをどうやって解決するのか。これは農業の大問題である。大規模になるほど深刻である。毎年、収穫が減るのだからたまらない。

玄米アミノ酸 解決方法はと考えるだろう。農業の教科書には次のように書いてある。「深く掘り起こして有機物を入れなさい」「どれくらいなの…」硬い土を砕くのである。1tや2tではどうにもならない。10アールに10t〜20tは必要である。そうするとチッソ・リン酸・カリの三要素が過剰になりバランスを崩すのである。

 それだけならまだいい。深い土と混ぜる。堆肥も深い所に入る。そこに雨が降る。土が還元状態になる。肥料も腐る。異臭が出てくる。改善するどころではない。さらに悪化してしまうのである。有機物で土が分解するところまで正しいが、実際やってみるとマイナス面も多く出てくる。これでは解決しないのである。

玄米アミノ酸 実は日本の土壌は一部の砂地を除いてはほとんどが重粘土化しやすい土なのである。特に土ができる過程の前が、沼・湖・池・海底だったところは重粘土化しやすい。一見、平坦で見栄えが良く、良質なほ場に見えるほど重粘土の性質を持っている。周囲から見て、やや窪地になっているところは、昔、水が豊富にあったと考えて間違いない。北海道は昔、海底だった。そこが隆起した。だから牧草地帯なのである。

玄米アミノ酸 農業はこのような問題が常にあることを忘れてはいけない。大面積と大型化で採算が取れるかというと、必ずしもそうはならないのである。大型化するほど反比例して問題が大きくなっていく。問題を解決するには、これを逆算しなくてはいけない。問題が出てからどうするかではなく、出るものと考えて最初から手を打つのである。深耕をする。排水を良くする。深土破砕をする。土を粗く起こす。そして微生物性を良くする努力を怠らない。工業のように毎年増産、次も増産でイケイケゴーゴーでは採算が取れなくなってしまうのである。しかし現状は今がよければ後は知らない状態である。日本の農業が本当の危機に直面する時は、この問題が表面化した時なのである。この時に玄米アミノ酸農法で収穫が増産できたとしたら、一人勝ちである。先を急ぐのも悪いとは言わないが、農業は足元が肝心なのである。頼れるのは、毎年同じ収穫ができる自前の土しかないわけだから…。

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