ぼかしの作り方(2)酸素と水と温度が微生物を培養する最大のポイント!温度が高くなった時はどうする… 低くなった時はどうする…

ぼかしの作り方(2)酸素と水と温度が微生物を培養する最大のポイント!温度が高くなった時はどうする… 低くなった時はどうする…

玄米アミノ酸 土づくりは微生物づくりである。これは土の成り立ちからいっても自然なのである。土を作るのは人間ではない。微生物である。人間ができることは良質な微生物を土の中に入れてやることだけである。後はすべて微生物がやってくれる。微生物を培養するにはぼかしである。先月号は温度について話をした。なぜ温度なのか。ここが重要である。生物が快適に生きられる環境は酸素・水・温度である。これが適切でないと生きられない。中でも温度が重要なのである。人間でも80℃の高温では生活することができない。冷下50℃でも無理である。作物が育たず食料がないからである。夏の35℃くらいから冬の5℃くらいが生活できる範囲になる。その範囲なら工夫して作物を育てることができる。

 微生物は人間のように大きな存在ではない。目に見えないような小さなものである。世代交代も圧倒的に早い。だから微生物を増やすには適切な酸素・適切な水分量・適切な温度がとても大切になってくるのである。多すぎても少なすぎてもいけない。ぬか漬けでも毎日、手を入れてかき混ぜる。酸素がないと乳酸菌が死んでしまうからである。

 微生物は特に温度に敏感である。しかも微生物によって、快適な温度帯というのがある。酵母菌・麹菌は50℃〜60℃ぐらいである。それ以上になると死滅する。それ以下になると雑菌が出てくる。みどりの放線菌は35℃〜40℃ぐらいが適温で繁殖できる。根粒菌の温度も高いとダメである。

玄米アミノ酸 この適温を守らないと良いぼかしはできない。微生物が働いてくれる環境さえ整えてあげれば、後は勝手に働いてくれる。微生物は好き嫌いを言わない。有機物という栄養さえあればいい。糞は臭いとか、生ゴミは臭いとか文句は言わない。但し、水分が多すぎたり、酸素が少なすぎたり、温度の管理がうまくいかなかったりすると、すぐに反応してしまうのである。もみがらがなぜいいかというと酸素が自然供給できる環境が作れる。すき間が作れるのである。そして抜群の保水力がある。一度、水分を与えてしまうと抜けない。蒸発しないのである。これで酸素と水分は調整できる。残るは温度である。ぼかしを作る時は何本も温度計を用意して、ぼかしに差し込む。温度が高くなったら、どうするのか。全体を広げて酸素の量を多くしてやれば自然に温度は下がる。

玄米アミノ酸 温度が下がったら元に戻せばいい。逆に温度が上がらない時にはどうするのか。酸素の量を少なくする。どうするのかというと、米ぬかを利用する。生産量の10%ぐらいの米ぬかぼかしを作る要領で、水分を20%程度加える。これを練って手で握ると団子になる程度の固さにする。それをぼかしの中に入れる。そうすると酸素量が減る。エネルギーが投入される。微生物は米ぬかを食べて熱を出す。温度が上がる。これは基本である。米ぬかの他にふすまや廃菌床でもいいと思う。密度が濃い物を利用して酸素量と水分量を調整する。そうすると温度は上がる。

 屋外で作るよりも屋内で作る方がコントロールしやすい。ハウスの中か簡易ハウスがおすすめである。簡易ハウスといっても2万〜3万でいいものを購入できる。

 一回購入すればぼかしを作るごとに使える。ビニールが古くなったからと言って、それほどの影響は出ない。これは何回かお伝えをした。ところが、それでもいきなり屋外で作る人が多くいる。屋外は外気の影響を強く受ける。夏は作りやすく、冬は作りにくい。特に冬は外気温が下がる。大敵は風である。冷たい風が吹き込むと温度は急降下である。夏は逆である。風がないと蒸れてしまい、酸素欠乏になる。だから風が入るようにしなくはいけないのである。冬に屋外で作るには日当たりの良い所、そして寒い風が避けられるところである。簡易ハウスがない時はシートでもいいが、太陽光を取り込んで暖を取るように工夫しなくてはいけない。透明のビニールで、少し厚手のものがいい。ある方は反射シートを被せたというのである。

玄米アミノ酸 これでは逆である。光を反映させてしまったら、取り込みできない。温度が上がるわけがないのである。空気層の作り方も微妙である。多すぎても少なすぎてもいけない。この調整が難しいので簡易ハウスがおすすめなのである。

 ぼかし作りは栽培をする中で、もっとも重要な仕事である。これが上手にできるようになれば、80%は成功である。そして生産コストも大幅に下がる。あらゆる有機物が使えるようになる。ここでも誤解がある。有機物はそのまま使うから、いろいろ問題が出てくるのである。有機物が悪いのではない。有機物に手を加えて使えるようにするのが仕事なのである。これをやっている農業者は驚くほど少ないのである。あれがいい、これがいいと言って、そのまま有機物を投入する。

 醗酵の程度や微生物なんて、おかまいなしである。これでは問題を深刻にしてしまうだけなのである。土には少しもプラスにならない。
玄米アミノ酸

 ぼかしを作る方法で、重要なのは「菌」である。この菌がいいものでなければ、いいぼかしができないのは当然である。しかし菌を作っている所がない。作り方を教えてくれる所もない。まして複合的に菌の相乗効果を教えてくれる所なんてまったくない。これが農業生産を儲からないものにした一番の原因である。
 次号に続く。

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