農業経営者としてめざめよ!農政支配の仕組みに負けるな!

農業経営者としてめざめよ!農政支配の仕組みに負けるな!

 農業生産者300万人の9割が売上げ200万円以下である。人間の社会というのは実におもしろく仕組みが作られている。農業はなるべくして、こういう業態になっている。言っている意味が良く分からないかもしれない。個人の努力に関係なく「仕組み」というのが存在するのである。この仕組みがよく分からないと大きな損をする。と言われてもピンとこないかもしれない。


 逆の話をするとよく理解できる。厚生年金事業団というのがある。国民から預かった年金を基に事業をしても良いという団体である。毎月、大量の金額が国民から振込みされる。そこでこのお金を運用した。山の中に豪華なリゾートを作り、ホテルを建てた。そこの支配人と幹部はすべて厚労省のO.Bである。特別室は幹部の為にいつも満室にして、普通の人は使えない状態、赤字になれば行政から補助がでる。すべて国民の税金である。なぜこれが可能になるのか。法律で認められているからである。これは国民の税金を自由に使うことができ、さらに再就職して多額の給料をもらえる仕組みである。この仕組みは勝手に出来たと思いますか。ノーである。仕組みは作るべくして作ったのである。

 農業生産者の9割が売上げ200万円未満。この結果は仕組みの中で作られたものなのである。勝手にこのような結果になったのではない。そんなこと学習して何になるのか。何の得をしないと思いますか。JRA日本競馬協会というのがある。馬を走らせて馬券を買う仕組みである。JRAにはいろいろな決まりごとルールがある。実に細かいところまでルールがある。このルールを知らないで馬券を買っている馬鹿のどれだけ多いことか。ルールも知らないわけだから当たるわけがない。そのルールはどうすれば分かるのか・・・?競馬法を勉強して自分で学習するしかない。JRAは一切教えない。ルールブックを見なさいである。

 ルールを知らなくて勝負に勝てるわけがないのである。農業のルールは簡単かと言うとそうではない。難しく、複雑である。わざとそのようにしてあるのである。何の為にするのか疑問だろうけど、そこを仕組みというのである。

 例えば地方では「農業組合法人化」というのが急速に進んでいる。農協がダメになったのでその代わりをする法人の受け皿である。これは国が進めている農業の支援策である。なぜ、こういう政策を打ち出すのか。誰の為なのか。この答えのわかる人はほとんどいない。農家の為ではない。役人の為なのである。農業者がいなくなれば農水省の役人は大幅に減らされる。それでは困る人がいる。農協も同じである。農家の自立のために農協ができた。それは表向きである。農家が自立したら農業は必要なくなる。自立してもらっては困るのである。

 自立してもらっては困る人達が他にもいる。補助金に関連する大手の農機具メーカーである。この人達の売先きは政府である。一旦政府に納入した形をとって農家に農協経由で販売される。値引き一切なしである。もちろん一部の役人は退職すると関連企業に天下りする。この結果、農業は9割が200万円以下の零細になる。これは仕組みなのである。この仕組みの結果、農業経営者ではない単なる労働者になってしまう。本来は経営であるはずなのに・・・

「私は経営者である」と一言、自分に言い聞かせた瞬間からすべてが変化する。そんな馬鹿なと思いますが、農業が零細で利益にならないのはこの理由しかないのである。仕組みの中でいつしか、わけのわからない下請けのなって利益を吸い取られていた。これを変えるにはこの一言である。むずかしい言葉でアイデンティティと言うのである。この気持ちになるとすべてが変わってくる。経営者としてやるべきことは何なのか。まず学習である。仕入をするにしても、それが高いのか安いのか、効力があるのかないのか、一つずつ慎重に検討するでしょう。物づくりにしても慣行なんて、わけのわからないのもは作らないはずなのである。売先きにしても、少しでも高く売れる所を探す工夫をするようになる。農協から言われるままに、なすがままに身をまかせることはしなくなるはずである。補助金があるからとむやみに手出しをしなくなる。情報も幅広く取るようになる。すべてが変化するのである。もちろん急には変化しない。「私は経営者である」と自分に言って聞かせると言っても1回ではダメである。何回も何回も、本当に納得できるまで言い聞かせてないとわからない。

 格差はますます広がり厳しさは年を追うごとに強くなる。資本の論理なのである。お金を持った人が勝つのが資本主義である。どうすれば勝てるのか。いつもそれを思うようにする。例えば安心安全の差別化された農作物を自分の思った売先きに高いお金で売る。これは方法の一つである。これを実現するには経営者でないとできない。人間は誰でもすばらしい能力(1000億の脳神経細胞)をもっているわけだし、すでに農地という資源はあるわけだから、後は志だけである。ここから出発して成功するまでのプロセスが最高に楽しいところなのである。

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