業者が言うなりの「施肥設計」には重大な欠点がある

業者が言うなりの「施肥設計」には重大な欠点がある

玄米アミノ酸
 「施肥計」と言う言葉がある。実にうまい言葉である。施肥設計は誰がやっているかというと、生産者自身でない場合が多いのである。施肥設計だから、当事者である生産者が行うのが当たり前なはずである。ところが施設設計をしているのは苗や種や肥料を売っている業者である場合がほとんどではないだろうか。

 業者は何を基準にして施肥設計と言っているのだろうか。その作物が育つための肥料に決まっている。本当にそうだろうか。では、質問しよう。苗や種や肥料を売っている業者はあなたのほ場について、どれだけのデーターを持っているでしょうか。まず、あなたのほ場に入ってみた事はあるのでしょうか。

 たぶん答えは一度もないでしょう。業者が行う施設設計には重大な問題が二つある。一つは畑に残っている残存肥料の量を知らないこと。大雑肥にも詳しくも、どちらも知らないのである。二つ目は土壌自体が持っている天然の肥料成分を知らないこと。もちろん生産者によって、土壌の状態はまったく違っている。

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 この二つが重大な問題なのである。さらに恐ろしい問題がある。肥料屋さんに肥料はどれくらい入れたらいいですかと聞いたら、肥料屋さんはどう答えるだろうか。
 肥料を売りたいわけだから少ない量は言わない。多めの量を言う。言われた通りの多めの量を入れていたら、どうなるだろうか。肥料過多どころではない。苗屋・種屋・肥料屋は、継続的に多く言っておけば生産者が納得しやすいことを肌で知っているのである。

 これを毎年、繰り返していると大変な問題につながる。それはいつも植物がチッソ過多であばれた状態しか見ていないということになる。異常な状態を正常に思ってしまう。異常とは気がつかなくなるのである。「え!嘘でしょう・・・?」もう絶句である。
 生産者は自分の畑しか見ていない人が多いのでこのような異常は自然に発生する。葉の色が濃い、茎が太い、葉が大きい、すべてチッソ過多なのに「今年は勢いがええな〜」と勘違いしてしまうのである。

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 日本は酸性土壌のため、たくさんの肥料を入れすぎても、すぐには問題が出ないという特性がある。これを悪用されているのである。長期間、こういう状態が続くと土壌バランスが崩れて最後には大根一本すら出来ない畑になってしまうのである。

 施設設計は、業者を頼らずに自分自身が実行するべきなのである。
 このために必要な道具は、ECメーターである。畑にどれくらいのECが残っているかを知らなくては何も始まらないのである。0.3未満なら正常である。普通に施肥をしてもいい。0.4〜0.7であれば、施肥は3分の2にする。砂地なら4分の1まで少なくする。ECが0.8〜1.2なら、施肥は3分の1まで少なくする。砂地なら5分の1。ECが1.5以上なら、肥料は不要である。

 これをまず、しっかりと頭に入れてほしい。

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 施肥設計の計算式は、大雑把に次の通りである。作物が持出す量土壌の肥料利用率、これから、前作の残存量と土壌の天然供給量を引くと、与える肥料の量が出てくる。
 土壌の肥料利用率というのがある。これは、土壌の状態によって大きく異なる。利用率の低い土壌を例にとるとわかりやすい。土壌が硬い・土が枯れている、前の肥料が多く残っている、微生物が少ない。作物の分泌物がそのまま残っている、水分状態が悪い、温度の上下が激しい、このような土壌になると、肥料の利用率は極端に悪くなる。チッソで50%、リンで10%、カリで50%まで落ちこむ。一般に「効きが悪い」という表現がされる。

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 効きが悪いから化成肥料をたくさん入れると、効きはさらに悪くなる。こうなると肥料以前の土づくりから始めることになる。
 天然の肥料供給量はどれくらいかと言うと、10アールでチッソ2kg程度である。これも頭に入れておくと便利である。施肥料からチッソ分は必ず2kgマイナスして入れるというのが、施肥設計の基本になるからである。

 肥料の利用率は、種類によっても異なる。最も利用率が高いのは、玄米アミノ酸ぼかしなどの醗酵肥料である。次はナタネ類、油分などの有機肥料、化成肥料は利用率がもっとも低い。
 化成肥料はヤセ地に使うと、まったく効かない。すぐに濃度障害をおこしてしまう。これは、経験のある方もいるだろうと思う。多くの人が思っているほど、化成肥料は万能ではない。
 肥料分で注意してほしいのは、リン酸である。過剰になっている畑が多い。50以上ならリン酸はいらない。リン酸の入ってない肥料にするべきである。

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 施肥設計でもっとも大切なのは、植物の自然な形を知ることである。これがすべての基準になる。これを知るためには、畑の一部を一坪でも二坪でも玄米アミノ酸のぼかしだけで作ってみることである。自然な状態が出てくる。葉の色、大きさ、茎の太さを比較してみたらいいと思う。
 ぼかし肥料は利用率が高いので、思っているほどの不足にはならないのである。これも経験してみると実感できる。施肥設計は、他人をあてにせず自分でできる技術を身につけることが基本である。

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