「暖冬での作物異変」ってどんな異変なの?

「暖冬での作物異変」ってどんな異変なの?

玄米アミノ酸 今年の春先は低温だったけれども暖冬化は毎年、確実に進行している。その証拠に南方に生息しているクマネズミが越冬して東京で大繁殖しているのである。暖かい所に多いシロアリも越冬して横浜で大繁殖している。南方系の病害虫は畑でも越冬し始めている。すべて温暖化である。
 温暖化が進行すると作物に微妙な影響を与え始める。どんな影響が出てくるのか。これをはっきりとさせなくてはいけない。いままで通りに農作業をしていると大変な事になってしまうのである。


「冬作は夏作の倍の肥料を入れる」これは正しいのだろうか。
 いままでの栽培方法からすると冬作の肥料は夏作の倍を入れる。理由がある。冬は温度が低く肥料の効きが悪いためである。これでいいのだろうか。実は大きな問題を起こし始めている。温暖化すると地温も高くなるために、思っている以上に分解が早まることになる。肥料の効きが悪いのではなく、効きが良すぎるのである。

 肥料の効きがいいという事はチッソが早く、多量に出てくる。チッソが出てくる過程でアンモニアが分解され亜硝酸が発生する。この時にガスも発生する。これが害虫の大好物になる。アブラムシも寄ってくる。春先5月頃の現象がハウスでは1月〜2月に出てくるということになる。

 この時期は近くの野山は枯れていてエサもなくアブラムシには絶好の住処になる。
 さらに「徒長」という問題が出てくる。キューリ、メロンなどに多く見られる。徒長すると節間がバラバラに伸びる。花芽の分化も思わしくなくなる。もちろん収量は期待できなくなる。

玄米アミノ酸
 花芽の分化にも異変が出てくる。キューリ、メロンだけではない。イチゴを始め冬作に施設栽培されるほとんどの作物が思わしくなくなる。
 乾燥期に多く出る「うどんこ病」の害も多く発生してきている。これも肥料過多と関係がある。アンモニアに分解される過程でガスを発生させると言ったけれど、ガスは空気中の湿度をうばってしまう。乾きやすくなるのである。

 暖冬下での作物異変は施設の空間面積が狭いほど激しく出てくる。例えば50cm〜60cmの幅と高さがあるトンネルハウスである。このような施設では通常の年では考えられない被害になっているはずである。
 暖冬下での作物異変はいつ頃から始まったのだろうか。これは平成7年頃と考えていいと思う。この年は大干魃だった。それからすでに13年も経過しているのである。この傾向は毎年、加速されていく。いままで通りに農作業をしていたら、さらに被害は大きくなるばかりなのである。

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 「暖冬下での作物異変」は野菜だけでない。永年作物はもっと大きな問題にぶつかっている。夏が長くなり、秋が遅くなり、冬が短くなってしまったのである。
 永年作物の果樹にとって越冬する時期が短いということはトンデモない大トラブルなのである。冬の間は樹液を根に移して休養期間に入る。暖かくなると樹液を幹に戻して芽を吹くという仕組みで秋、冬、春をすごす。越冬が遅くなるとこのバランスが狂ってしまう。そうすると色がつかない、味がうすい、糖度がのらない、玉張りが悪いということになる。もちろんその前に花芽も不揃いでまばらになってしまう。見た目の商品価値がものをいう果樹にとっては大きな痛手になってしまうのである。

 ナシ、ブドウ、モモ、リンゴ、柿、すべて共通して言えることなのである。 暖冬下での作物異変の対策に入る前に、異変の現象をしっかり見てほしいのである。共通するパターンがある。このパターンに気がついてほしいのである。いままで通りのやり方では通用しなくなっている。それだけではない。大きな問題が次々に発生してくるのである。その問題の根本に温暖化があることに気がつかないと収量ガタ落ち、収入0もありうるのである。この傾向は毎年、進行していくことも忘れないでほしい。

 今年2月に長野県のリンゴ生産者と話をしたことがある。「ぼかしを使ったらいいリンゴができて、お客様から大好評なんだよ。でもこのあたり近辺のリンゴはまったくダメだよ」
 玄米アミノ酸農法をやって成功している人には気がつかないかもしれないが周囲の生産者には大問題になっているのである。

玄米アミノ酸
 この対策はもちろん「玄米アミノ酸のぼかし」「玄米アミノ酸液体の葉面散布」である。肥料は夏作と同じ量の半分にして、残りをぼかしで補うのである。肥料をたくさん入れて荒っぽく作るのではなく、肥料を半分にしておとなしく作るのである。

 温暖化は日本だけではない。世界の穀倉地帯ではもっと深刻なのである。大豆、米、トウモロコシ、麦などの穀物が値下がりすることは考えにくい。同時に野菜、果物も同じである。玄米アミノ酸農法でいい作物が多収穫できたら一人勝ちになるのである。これは喜んでいいのやら悲しいことなのか。状況は思っている以上に深刻である。

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