土耕の養液栽培は理想的なのに問題が続出する理由とは…

土耕の養液栽培は理想的なのに問題が続出する理由とは…

玄米アミノ酸 今月は先月に続いて養液栽培の話である。養液栽培は土耕でも取り入れられるようになっている。特に秋冬初春の栽培にはよく使われる。土耕でも養液栽培することを土耕養液と言われている。これは土耕における化学肥料の欠点と水耕による養液の欠点を補った理想的な栽培方法である。にもかかわらず、問題が山ほど出てきてしまう。どうしてなのだろうか。

 土耕養液栽培の基本は0スタート、0終了である。肥料は残さないのが原則である。堆肥などは非常に少なくていいのである。ところが、それを物足りないと感じる。堆肥もたくさん入れて養液も入れる。0スタートではなくなる。これが多い失敗例の第一番目である。

 堆肥過多になれば当然、樹は暴れる。葉の色は濃く、組織は軟弱、根の張りは弱くなる。次に養液の与え方である。養液は水で薄めて土に入れる。養液を入れると同時に水も入るわけである。養液が少ないと育つのだろうかと心配になる。90%の方が不安になるだろうと思う。だから多めに与える。水も肥料も少なくて済むというのが土耕養液なのである。その反対をやる。水分過多になる。水分過多になると根はズンドウになり、根毛が育たなくなる。根の張りが悪くなり、成育も遅れる。

玄米アミノ酸 これには深刻な背景がある。土耕養液は4つの道具で成り立っている。土の中に埋めるパイプ、押し出すポンプ、養液を希釈する制御盤、水門の開け閉めをする電磁弁である。これが比較的安い。面積を広げたとしてもパイプだけですむ。

 またパイプが安い。1mで100円〜150円程度である。一本でいい所に2本も3本も通す。希釈も自由にできるから、濃度を変えて肥料成分を濃くしたりする。勝手に自己判断してしまうのである。もちろん販売したメーカーは、資材は売れた方がいい。何も言わない。問題は出ない方が変という状態になる。肥料は腐るし、カビも出やすくなる。植物の組織はやわらかく軟弱になる。害虫もつきやすくなる。

玄米アミノ酸 養液の土耕はN・P・Kが別々に販売されている。ところがN・P・Kが揃ったものを買う人が多い。Nは適正でも、P・Kが多くなる。生理障害が出やすくなる。肥料不足が不安なのだろうと思う。土耕養液栽培は機械がやってくれるわけだから、そこを心配することは意味のないことなのであるが…

 肥料も多過ぎ、水も多過ぎの状態になりやすいのである。土耕養液が導入された20年前に比較すると、とんでもない失敗は減ったものの、傾向としては残っている。その原因はメーカーが初期に設定する規準にもある。肥料は多めに設定している。どんな所でも栽培できるようにという理由かららしい。メーカーの教科書通りにやっても多いのに、さらに設定変更して多めにやるわけだから、トラブルになって当然といえないだろうか。多過ぎても、すぐには問題が出ないわけだから、クレームにはならないのである。ここを理解できている生産者が少ないということかもしれない。

玄米アミノ酸 植物は成育のステージで状態が変化する。花が咲いて実をつけるとチッソを必要とする。ここで肥料濃度を上げてしまうのである。これは大きな間違いである。肥料の濃度は変えてはいけないのである。

 「それではチッソが切れてしまう」。そうではなく、回数を多く与えるのである。肥料の濃度は変えずに回数を多くすることで肥料不足を補うのである。濃度を変えると根が傷む。カルシウムやホウ素が吸収できなくなる。せっかく作ってもおいしいものができない。

 土耕養液栽培の終わりになると植物は肥料を必要としなくなる。与える量も回数も減らさなくてはならない。ところが、これを減らさない、そのままやる。樹は元気がいいが、実は少しもつかなくなる。

 ここで原水の問題が大きくなってくる。土耕養液は団地を形成してやっている場合が多い。周囲の多くの方が養液を使っているのである。養液は地下水に流れ、また、その地下水をポンプで汲み上げる。肥料は既に入ってしまっている。

玄米アミノ酸 土耕養液栽培をやられている方がおられて、この記事を読んだら腹が立つかもしれない。「欠点をほじくるのもいい加減にしろ…」もちろん、優秀な方もたくさんおられることは承知している。今回、書いたような内容で栽培していると、経費が重なるだけではない。病気も害虫も出て、消毒代もかさむ。さらに品質まで悪くなる。もの凄く損なことをやっていると知ってもらいたかったのである。

 自分の思い込みではなく、どうやれば機械が有効利用できるのかを、よく勉強することも必要だと思う。失敗例を知ることで対策も立てられるようになると思う。基本は0スタートの0終了である。肥料分が大幅に少なくてすむのが土耕養液なのである。
玄米アミノ酸

 養液に玄米アミノ酸酵素液を使えば、さらに量は減らせる。根の発育も良くなる。そして、地上部には玄米アミノ酸酵素液の葉面散布である。みどりの放線菌培養液の葉面散布である。これを併用すれば収量と品質は大幅にアップする。経費が抑えられて病虫害が少なくなり、収量と品質が大幅にアップするなら利益は出て当然である。養液を使用している方はもう一度、見直しを考えてみてはどうだろうか。もともとは優れた栽培方法なのだから、生かし方によっては思ったような結果が得られるようになる。自分の頭の中をどのように変えるかだけのことである。

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