畑の悪者・線虫を追放する方法

畑の悪者・線虫を追放する方法

畑の悪者・線虫を追放する方法


線虫というのは実に困った悪者。
こいつさえ居なげれば農業生産はどんなに楽になる事か。そのように思われる方は一人や二人ではないでしょう。では、やっかい者の 線虫がなぜゾロゾロ出てくるのか、知っている人はほとんどいない。
練虫はいるからいるというわけではない。線虫の居ない畑なんてあるわけないじゃないの?そうではない。このやっかい者を畑から追い出す方法があるのである。それではなぜ線虫がはびこってしまうのか。それを知らなくてはいけない。
 野山の森林にも線虫はいる。しかし、線虫が樹木に被容をもたらす事はまれである。線虫が増えすぎない仕組みに自然のカが働いている。ではなぜ畑に多いのか。理由は開墾の歴史にある。日本は言うまでもなく、火山灰土の酸性土壌である、この土壌に含まれる重要な成分がある。アルミニウムである。アルミニウムには毒性がある、自然の毒性だからそんなに強いものではない。このアルミニウムが含まれる土壌には線虫が非常に少ない。自然のバランスで増殖できないのである。
 ところがこのアルミニウムが畑から消えてしまった。消えた理由は主に二つある。一つは火山灰土にはリン酸がなく、リン酸がないとできない作物がある。ほうれん章やレタス、キャベツである。リン酸を投入するとアルミニウムはリン酸と結合する。そして消滅する。リン酸は、作付け毎に入れるわけだから、 100g中に150mg〜300mgの畑なんて珍しくないこういう畑には必ず線虫がゾロゾロ。アルミニウムが働けなくなっている。
 次に石灰。火山灰土は酸性である。ぺーハーが3.5と強酸性。これでは作物はできない。そこで石灰を大量にまく。石灰にはカルシウムが含まれている。カルシウムがアルミニウムとまた結合する。アルミニウムが消える。そして線虫がゾロゾロ。つまり、リン酸過剰の畑と石灰過剰の畑には、すべて線虫がゾロゾロという事になる。理由は明解である。アルミニウムという毒性がなくなったからである。これが畑に線虫がはびこつた理由なのである。
どうすればこの畑のやっかい者を追放できるのか。自然のバランスを取り戻せぱいいという事になる。どうやって取り戻すのか。これを実行するには、3年〜5年の計画が必要である。自然を取り戻すのだから一日や二日というわけにはいかない。
 まず、(1)ほ場の物理性。
  ?排水をよくする。
  ?酸素を入れて土壌をやわらかく膨軟にする。
  ?ロータリー耕ではなくプラグ耕で25cmぐらいまで土を深く掘る。
 これができたら、次は、(2)焼成微量要素を、10アール5kgぐらい入れる。
焼成微量要素は価格もまずまずで使いやすい。ゼオライトなどの自然由来の物に比較しても、高浪度で効果が出やすいという特徴がある。
 その次は、(3)玄米アミノ酸のボカシ。玄米アミノ酸のボカシは微生物を大量に増殖してくれる。特に放線菌というのが抗生物質の働きをする。これが線虫をやっつけてくれる。玄米アミノ酸でボカシをつくると、この放線菌が大増殖するのである、以上の三点に集中し、3年〜5年かけて線虫を追い出すのである。
 土壌消毒は公害問題と健康に関する立場から、できなくなる。土壌消毒をしなくても害虫対策に困らないようにしなくてはいけない時代になる。これは近々、生産者の大問題となる。その為にも、今から対策を立てておくのがよい。優秀な生産者の畑には線虫が少ない事も大きなヒントになると思う。
 線虫を畑から追放できると品質も収量も大きく変化してくるばずである。

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