肥料の種類  最後の決め手は肥料

肥料の種類  最後の決め手は肥料

肥料の種類  最後の決め手は肥料


多すぎる肥料の種類の見分け方
 今まで言ってきた土壌成分のバランスが取れたならば、残る問題は肥料である。後は肥料によって、さらに満足いく生産物を作る事ができる。では、どのような肥料を用いればいいのだろうか?
 肥料には大きく分けて二種類ある。普通把料と特殊肥料に分けられる。普通肥料は成分の表示がきちんとなされている物の事をいう。特殊肥料は、成分の表示がどうでもいい物の事である。成分が有るか無いか、土の中での生物性によって分けられるのである。
まず、普通肥料についてお話しようと思う。肥料には保証表という物が付いている。普通肥料の場合はこれを見て選んで欲しい。どんなものが良いか説明をしよう。まず、リン酸についてだが、ク溶性リン酸(ある特定の薬品によって溶け出す物)と、水溶性リン酸がある。水溶性だけのものはあまり良くない。特に火山灰土では、地中のアルミニウムと交わってあまり効果が得られない事がある。これれについては、ある程度のク溶性リン酸とある程度の水溶性リン酸がある物がベストである。
 カリについては、だいたい水溶性と表示されているのでこれは別段問題にはならない。
普通肥料ではチッソが大問題である。チッソは全量何%という表示になっている。アンモニア体チッソ、硝酸体チッソについては表示義務があるので問題は無いのだが、尿素体チッソについては表示義務がない。
これが問題である。有機体のチッソが何%入っているか表示する義務が無いのである。これはメーカーに問い合わせて聞いてみるしかない。
特殊肥料は成分表示がされない。しかし、全てが悪い物であるということではない。製造過程の中で成分表示の規定量には足りずに表示されないものもある。これの良い悪いは使っている人に聞いてみるのが一番早い。しかし、自分で見分けたいと言うのであるならば、方法がある。コップに茶さじ一杯分の肥料を入れて水を半分入れてかき混ぜる。お皿かシャーレにティッシュ、又は脱脂綿を置き、コップの液を入れる。そこに小松莱の種を栽培する。悪製品は土壌病害が起こつたり、芽がしっかりと出てこない。良い物の場合はきちんと発芽するのである。この小松菜の発芽試験で悪性成分が有るか無いか大体の見分けが付く。
 大きく分けて二種類に分けられるのは確かだが、日本は世界の各国に比べて非常に肥料の種類が多い。世界で一番種類が多いと言ってもいいぐらいである。これについては、農産漁村文化協会が発行している「肥料便覧」が非常に役に立つと思うので、一度は見て欲しい。
味の決め手になる肥料
 微量要素肥料というのがある。これには水溶性の物と焼成の物(高温で焼いてある)とがある。焼成の物は土壌の生物性によってだんだんと溶けていく。この微量要素肥料というものは何に関係しているかと言うと、ズバリ、味である。この微量要素肥料は、乾燥地帯、酸性のペーハーが高いところではあまり効きにくい。中性、アルカリ性の土壌では効きやすく、かなりの効果が見込めるのである。
  FTE肥料というのがある。10アールあたり5kgで充分な効果が期待できる。値段も5kgでだいたい1500円と安い。これはゆっくりと効いていく焼成の物である。野菜自体に酵素欠乏症が見られるところや、開墾地のやせているところは焼成の酵素肥料を使うといい。土が作りやすくなると思う。水溶性のものは一気に反応する。しかし過剰害もでやすいのであまりおススメはしない。
 土壌成分のバランスをしっかりと取ったら、最後の一押しに微量要素肥料を入れると、さらにすばらしい生産物が期待できると思う。是非試してみてほしい。肥料について最後に付け加えたい事がある。
  成分あたりいくらの値段か、といういう事を計算して肥料を買ってほしい。何の成分にお金を使うのか、成分価格の感覚を養ってほしいのである。使用者として「選球眼」を持つという事である。肥料を見分ける力を持つ事でだいぶ感覚が違ってくると思う。
実は、保証表についても問題がある。表示がそのままピッタリという事はない場合もある。市販の良い肥料というのは難しいのである。自分でボカシを作ったりして肥料のスペシャリストになる事が、実は一番の近道であるのかもしれない。

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